
メルボルンからロンドンへ。移住からわずか数年でシティのジャズシーンに確固たる地位を築いたオーストラリア出身のトランペット奏者/ボーカリスト、Audrey Powneが新曲「Swollen」を7月10日にリリースする。BBE Musicより9月25日に発売予定のセカンドアルバム『Bodies of Water』からの第2弾シングルとなる本作は、彼女が現代ジャズ最前線にいることを静かに、しかし力強く証明する一曲だ。
スピリチュアル・ジャズ、スウング・ヒップホップ、そして電子処理の衝突
「Swollen」はPowne自身のセルフプロデュースによる作品だ。頑固なまでに繰り返されるオスティナート・ベースラインと、砕け散ったスウィング・リズムを骨格に、スピリチュアル・ジャズとヒップホップの感触、そして前衛的なサウンドデザインが衝突する。マイルス・デイヴィスの系譜を参照しながら、Robert Glasper、Bilal、Theo Crokerと同じジャンル無頼の空間を泳ぐ ── その立ち位置の確かさが、一聴して伝わってくる。
ブルックリンのElectric Garden Studiosでレコーディングされた本作には、ドラムにJonathan Barber、ベースにDavid Ginyardが参加。ライブ・アンサンブルの息遣いをそのままに、電子処理と幾層にも重ねられたテクスチャーのオーバーダブが絡み合い、緊張と解放の狭間を揺れ動く。ミックスはLewis Moody、マスタリングはFrank Merritt。
毒された関係の残骸を、ふたつの声で語る
歌詞が描くのはトキシックな関係の後遺症だ。Powneはボーカリストとトランペット奏者という二重の役割でその痛みを表現し、言葉とトランペットの音色が交互に制御と放出のあいだを行き来する。プロダクション自体がその感情の揺らぎを映し出しており、締め上げるような緊張と、突き抜けるようなカタルシスが共存している。
BBC、Jazz FM、ロイヤル・アルバート・ホール ── 動き出した波
2024年のデビューアルバム『From the Fire』で批評家の耳を一気に掴んだPowneは、今や英国を代表するテイストメイカーたちの後押しを受ける存在となっている。BBC Radio 2とBBC 6 Musicでのオンエアが確定し、前シングル「Broken Record」はJazz FMのプレイリスト入りを果たした。Jamie CullumやDJ Spoony(aka Dr Beat)、Soweto Clinchからの支持はジャズとポップの境界を越えたクロスオーバーの可能性を示している。
ライブ面でも勢いは止まらない。ロニー・スコッツ、Jazz Caféなどロンドンの名門ヴェニューを渡り歩いてきた彼女は、今後Royal Albert Hall、Glasgow Jazz Festival、We Out Hereへの出演を控え、この夏のUKフェスティバル・シーズンの中心に立つ。
「Swollen」はBBE Musicより7月10日リリース。セカンドアルバム『Bodies of Water』は9月25日発売予定。
Product info
Label:BBE Music
Sales:Date July 10, 2026
Genre:Jazz
Subgenre:Soul Jazz
UPC/EAN:820200373533
Product Code:BBE829SDG2
