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[妄想コラム]音楽は“消える芸術”だったのかもしれない──もし録音技術が一度も発明されなかった世界
音楽は、本当に「残るもの」なのだろうか? 私たちはあまりにも自然に、好きな曲を再生する。昨日のプレイリストを今日も聴き、何十年前の名曲を“そのままの形で”体験する。だが、それはある前提の上に成立している。 ──録音技術が存在する、という前提だ... -
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[連載]JPOPと旅する:行き止まりの地上駅で ── 竹内まりや「駅」と旧東横線渋谷駅
「駅」という歌が内包する過剰な場所性 竹内まりやの「駅」は、日本のポップスにおいて、異様なほど強い「場所の圧」を持つ楽曲である。多くの恋愛歌が、時間や心情を抽象化し、聴き手それぞれの経験に委ねる形を取るのに対し、この曲は終始、具体的な空間... -
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[響き合うコーヒーと音楽の世界]第33回:マラゴジッペ
こんにちは、リトル・パウです。本日ご紹介するのは、コーヒー豆の常識を覆すような、その大きさに驚かされる、ニカラグアの「マラゴジッペ」です。大きな豆の中に秘められた、繊細でマイルドな物語を紐解いていきましょう。 マラゴジッペは、アラビカ種の... -
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[ブルースという運命──6章でたどる魂の音楽史]第2回:十字路の神話──デルタ・ブルースという孤独
ブルースが初めて“音楽の形”として現れた場所、それがミシシッピ・デルタである。肥沃な土壌と引き換えに、貧困と暴力が日常だったこの土地で、人々は自らの物語を歌い始めた。ギター一本と声だけ。誰にも届かないかもしれない歌。それでも歌わずにはいら... -
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[音楽語源探偵団]Vol.26:オルタナは誰が言い出したのか?──“もうひとつの音楽”が名前を持つまで
「オルタナ」という言葉は、いまや当たり前のように使われている。だが、その起源を辿ろうとすると、意外にも“発明者”が存在しないことに気づく。誰かが名付けたわけでもなく、ある日突然ジャンルとして成立したわけでもない。それは、1980年代のアメリカ... -
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[連載]JPOPと旅する:山下達郎「さよなら夏の日」──としまえんから立ち上がる、都市の夏の余韻
「モチーフはとしまえん」 ── 作者の言葉が示す出発点 山下達郎「さよなら夏の日」は、作者自身がモチーフを“としまえん”だと語っている楽曲だ。この一点を起点に据えることで、この曲の性格は大きく変わって見えてくる。それは、漠然とした季節感や抽象的... -
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[連載:音の先へ]第6回:マイルス・デイヴィスの遺産──音楽史を超えた影響と永遠の存在
死後も色褪せない存在感 1991年、マイルス・デイヴィスがこの世を去った後も、その音楽は色褪せることなく生き続けている。彼が残した作品は、単なる音楽にとどまらず、文化的な現象としても後世に影響を与えた。マイルスが生きていた時代だけでなく、その... -
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[ブルースという運命──6章でたどる魂の音楽史]第1回:奴隷船の底から響く声──ブルース誕生以前の音楽
ブルースは、ある日突然“発明された”音楽ではない。それは記録される以前から存在していた「声」であり、「リズム」であり、「生き延びるための手段」だった。西アフリカの大地からアメリカ南部へ──強制的な移動の中で断ち切られたはずの文化は、形を変え... -
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[音楽語源探偵団]Vol.25:リフとは何か?──ロックを作った4文字の謎
ギターが「ジャーン」と鳴った瞬間、誰もが「あの曲だ」と気づく。 たとえば、「Smoke on the Water」のあの四つの音。 https://www.youtube.com/watch?v=Q2FzZSBD5LE あるいは、「Sunshine of Your Love」のうねるようなギター。 ロック史には、曲の顔と... -
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[妄想コラム]もしジャズが日本から始まっていたら? ── 揺れる拍子、間の美学、そして即興という日本語
夜の路地に三味線の音が漂っている。太鼓が軽く跳ね、笛が少し遅れて追いかける。そして一人の演奏者が、決められた旋律からそっと外れる。周囲の奏者がそれに反応し、また外れる。その瞬間、音楽は楽譜を離れ、空中で生き物のように動き出す ── これを、...
