

パット・メセニー、ビル・フリゼール、ジュリアン・ラージ、ジョン・スコフィールド ── 現代ジャズ・ギターを代表する巨人たちが、一人の男を師と仰いできた。その男の名はミック・グッドリック。生涯を通じてレコーディングをほとんど残さず、教えることと裏方に徹することに喜びを見出した「ギターの囁き手」が、現代ピアノの詩人フレッド・ハーシュと1988年に残したデュオ・セッションが、ECMから2026年6月19日に世界同時発売される。タイトルは『フィーブルズ、フェイブルズ・アンド・ファーンズ』。
37年間、眠り続けた一夜の奇跡
録音は1988年8月、ニューヨークのクラシック・サウンド・スタジオで行われた。ハーシュ自身がグッドリックをニューヨークへ招き、自然発生的に生まれたこのセッションについて、「その場で自然にうまくいったんだ」と振り返る。2人の間に流れる深く互いに耳を傾け合う姿勢 ── その密度と温度が、37年の時を経ても少しも色褪せることなく、録音の中に封じ込められている。
「美しく、親密で、静かな瞬間もあるけれど、それでもエネルギーは溢れている。飾り気のない、無駄のない、ただ真っ直ぐに突き進んだような音には、とてもロマンチックな何かがある。僕たちは本当に相性が良かった」——ハーシュの言葉が、この録音のすべてを語っている。
「ギターの囁き手」が残した、貴重すぎる証言
グッドリックは生涯を通じて多作な録音家ではなかった。だからこそ、彼のディスコグラフィーに名を連ねる各作品は、その芸術性を垣間見ることのできる希少な窓となっている。本作では、ジュリアン・ラージが「注意深く耳を傾けて問題を解きほぐし、有機的で、しばしば驚くべき解決策を提示するという並外れた手法」と評したギター即興のアプローチが、余すことなく記録されている。
ハーシュ自身のオリジナル「ハートソング」はこのセットの叙情的なクライマックスとなり、スティーヴ・スワロウ、マル・ウォルドロン、ジョニー・グリーンの楽曲を挟みながら、2人の音楽言語は自由に、しかし確かな意志のもとで対話し続ける。

収録曲
- フィーブルズ、フェイブルズ・アンド・ファーンズ
- フォーリング・グレイス
- アウェイ10 / アメイジング
- ファイヴ・エクスカーションズ
- アウト・オブ・ノーホエア
- ハートソング
- ソウル・アイズ
『フィーブルズ、フェイブルズ・アンド・ファーンズ』
ミック・グッドリック × フレッド・ハーシュ
2026年6月19日、ECMより世界同時発売(品番:UCCE-1221)
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