国境を越えて重なる、3つのソウル ── Blanka、Nao Yoshioka、Papa Ruaが紡ぐ新曲「Dreamy」

フランスのプロデューサー/マルチインストゥルメンタリスト、Blankaが、Nao YoshiokaとPapa Ruaを迎えたニューシングル「Dreamy」を9月11日にリリースした。

フランス、日本、アイルランド。それぞれ異なる土地と音楽的バックグラウンドを持つ3人が出会い、ソウル、ジャズ、オルタナティブR&Bを緩やかに横断する一曲を完成させた。シルキーなフェンダーローズ、繊細なジャズギター、そして生演奏ならではの温度を残したバンドサウンド。タイトル通り、時間の流れをほんの少し遅くするような「Dreamy」な音世界が広がっている。

Nao YoshiokaとPapa Rua、異なる声がひとつの風景になる

「Dreamy」の中心にあるのは、ゆったりと身体を揺らすグルーヴだ。

柔らかなフェンダーローズを軸に、ジャズギターと有機的なアンサンブルが折り重なり、その上を2つのヴォーカルが行き交う。ひとつは、日本を代表するソウルシンガーとして国内外で活動するNao Yoshiokaの、力強さと豊かな感情を備えた歌声。もうひとつは、オルタナティブR&Bやローファイ・ヒップホップを横断するアイルランドのシンガーソングライター/プロデューサー、Papa Ruaによる柔らかく親密なヴォーカルだ。

キャラクターの異なるふたつの声を無理に均質化するのではなく、それぞれの個性を残したままひとつのサウンドスケープへ溶け込ませている点が、この曲の魅力だろう。

派手なクライマックスを求めるのではなく、演奏と歌の間に生まれる余白そのものを味わう。そんな静かな贅沢が「Dreamy」にはある。

すべては、2024年の日本での出会いから始まった

今回のコラボレーションの発端となったのは、Blankaが2024年に日本を訪れた際の出来事だった。

そこでNao Yoshiokaと出会い、その歌声に魅了されたことから「Dreamy」の構想がスタート。一方のPapa Ruaとは、Blankaが南フランスで行っているスタジオレジデンスにヴォーカリストとして参加したことをきっかけに意気投合し、互いの音楽性を深めてきたという。

つまり「Dreamy」は、最初から国際的なコラボレーションを目的として組み立てられたプロジェクトというよりも、それぞれの場所で生まれた音楽家同士の自然な交流が、やがてひとつの楽曲へと結びついたものだ。

日本で生まれた出会いと、南フランスで育まれた関係。そのふたつの線がBlankaを中心に交差し、フランス、日本、アイルランドという異なるルーツを持つ3人の感性が「Dreamy」という一点で重なった。

生演奏の温度と現代的なビート感覚、その間で

現在のオルタナティブR&Bやネオソウル周辺では、電子的なプロダクションと生楽器の境界がますます曖昧になっている。「Dreamy」もまた、その流れと共振する作品だ。

緻密に整えられたプロダクションでありながら、音は過度に磨き上げられていない。フェンダーローズやギター、リズムセクションには演奏そのものの呼吸が残され、そこへ現代的なビート感覚が静かに入り込む。

ソウルなのか、ジャズなのか、オルタナティブR&Bなのか。あるいはビートミュージックなのか。ジャンルを明確に区切るより、その境界に漂う心地よさを楽しむべき一曲なのだろう。

「Dreamy」が残す、静かな余韻

強烈な音圧や劇的な展開で耳を奪う音楽とは対極にある。

「Dreamy」が描くのは、音楽家同士の距離、声と楽器の間に残された空間、そしてゆっくりと流れる時間だ。Blankaの洗練されたプロダクション、Nao Yoshiokaのソウルフルな歌声、Papa Ruaの親密なヴォーカル。それぞれが前へ出すぎることなく共存することで、静かでありながら深い余韻を生み出している。

国境もジャンルも異なる3人が、互いの個性を消すことなくひとつのグルーヴを共有する。

「Dreamy」は、そんな音楽的な出会いの幸福な瞬間を閉じ込めた一曲だ。

Blanka, Papa Rua「Dreamy feat. Nao Yoshioka」
2026年9月11日リリース
Label:SWEET SOUL RECORDS
Genre:Soul / Jazz / Alternative R&B

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