火から水へ ── Audrey Powne、待望のセカンドアルバム『Bodies of Water』で感情の深海へ潜る

「この世界でひとつの身体として存在することの意味」を問い続けながら、Audrey Powneはまた一枚、時代に必要なアルバムを作り上げた。BBE Musicより9月25日にリリースされるセカンドアルバム『Bodies of Water』は、2024年のデビュー作『From the Fire』から始まった元素的な探求の続編だ ── 炎から水へ。トランペット奏者、ヴォーカリスト、キーボーディスト、作曲家、アレンジャー、プロデューサーという六つの顔を持つPowneが、そのすべてを注ぎ込んだ最も野心的な声明がここに誕生した。

カレブ・アズマー・ネルソンの言葉が、アルバムの核になった

アルバムの出発点は、英国人作家カレブ・アズマー・ネルソンの受賞小説『Small Worlds』の一節だった ── 「水のように、ある身体を作ること。静かな表面。しかしその下に、さざ波。さらにその下に、引き潮。さらにその下に、暴力的で絶え間ない引力……」。

その文章が示す通り、『Bodies of Water』は表面の穏やかさの奥底に巨大な圧力を秘めた作品だ。「私たちはすべての水域と同様に、混乱や破滅に対して脆弱だ。しかし無生物の水と違い、私たちはダメージと修復の両方に意識的に参加している。私たちが何でできているかと、何に責任があるかのあいだの緊張 ── それがこのアルバムの中心にある」とPowneは語る。

傷と怒りと、政治的な問いが混在する8曲

「Swollen」「Broken Record」「Karma」は、耐えがたかった残酷さと過ちの瞬間を振り返る ── しかしそれを断罪ではなく、一つの生の風景を通り抜ける力として捉え直す試みとして。「Stay Awake」「Creeds」「RYV」「Two Sides」では、政治的分断への怒りと、言葉だけが行動を伴わない空虚さが真正面から描かれる。そしてタイトル曲「Bodies of Water」で、これらのすべてが収束する ── 個人的な清算と集合的な動揺が、世界を動き続ける水の運動として再想像される。

J・ディラ、マイルス・デイヴィス、ラヴェル ── 三つの極から生まれたサウンド

伝統的なジャズ、アフロビートのリズム、ディラ・インスパイアのグルーヴ、アンビエントのテクスチャー、壮大なアレンジ ── 『Bodies of Water』は特定のジャンルに収まらない。スピリチュアル・ジャズとワープしたソウル、リズム主導の実験の間を流れるように移動しながら、幾重にもレイヤーされたインタールードと緻密なプロダクションが全体を一つの没入的な音世界へと縫い合わせる。静寂の瞬間が膨れ上がるアレンジとリズムの乱気流に突然遮られるその構造は、アルバムの核にある感情の不安定さをそのまま音にしている。

「全体像について明確なビジョンを持って制作に入ったが、2025年の多くはそのビジョンを一つの統一されたものへと形作ることに費やした。この時期、声とトランペットをレイヤーしてアレンジしながら、レコードの感情的・音楽的な核を形成した」とPowneは語る。

ギタリストのRandy Runyonがハーモニックな語彙を拡張し、メルボルン出身でロンドン在住のミックス・エンジニアLewis Moody(Nubiyan Twist、Emma-Jean Thackrayなどを手がける)が多様なサウンドのパレットに統一感をもたらした。レコーディングの基盤となったのはブルックリンのElectric Garden Studios ── ベースのDavid “DJ” GinyardとドラマーのJonathan Barberと2日間で録音した土台の上に、ロンドン、ニューヨーク、世界中のホテルの部屋で書かれた断片が積み重なっていった。

先行シングル「Broken Record」はJazz FMのプレイリスト入りを果たし、Bandcamp RadioとJazz Refreshedにも取り上げられた。「Swollen」ではすでにそのポテンシャルを示していたPowneが、アルバム1枚を通して初めて「トランペット奏者でも歌手でもなく、アーティストとして、一人の女性として」の全体像を提示した ── それが『Bodies of Water』という作品だ。

Audrey Powne『Bodies of Water』
2026年9月25日リリース 
BBE Music
ストリーミング全プラットフォームおよびヴァイナルにて発売
試聴、ストリーミング配信はこちらで:https://orcd.co/apbodiesofwater

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