モンクの余白に、バティステが宿る ── ジョン・バティステ、ピアノ・シリーズ最新2作を8月14日に同時リリース

©Rosenstein

セロニアス・モンクが生涯をかけて掘り続けた音楽の穴を、今度はジョン・バティステが降りていく。グラミー賞・アカデミー賞受賞のニューオーリンズ出身のマルチ奏者が、自身のピアノ・シリーズ第3弾『Monk Meditations』と第4弾『Monk Movements』を2026年8月14日に同時リリースすることを発表した。あわせて各作品からの先行シングル「Always Know」と「Susu’s Back In Town」の配信もスタートしている。

ベートーヴェン、モーツァルト、そしてモンクへ

このピアノ・シリーズは、バティステが最も根源的な表現 ── ピアノという一台の楽器 ── に立ち返り、音楽史の巨人たちとの対話を試みるプロジェクトだ。2024年の第1弾『Beethoven Blues』ではベートーヴェンの旋律にブルースとゴスペルを重ね、クラシック・チャートで1位を獲得。続く第2弾『Black Mozart』では、モーツァルトをジャズ、ラグタイム、ストライド、ブルース、ストンプのレンズを通してブラック・アメリカン・クラシックとして再解釈し、主要プレイリストに次々と選出されてシリーズへの注目をさらに高めた。

そして今回、その矛先がセロニアス・モンクへと向かう。独創的なハーモニー、独特のリズム感覚、そして沈黙の使い方 ── モンクが音楽に持ち込んだ「奇妙さ」の本質に、バティステは2枚のアルバムという形で正面から向き合った。

静けさと躍動、二つの顔で読み解くモンク

『Monk Meditations』が照らすのは、モンクの音楽に宿る内省と沈思の側面だ。穏やかでありながら底知れない思索を感じさせるピアノの響きが、親密で没入感のあるリスニング体験を生み出す。チル・ピアノとジャズとクラシックが静かに溶け合うその音楽世界は、深夜に一人で向き合うべき種類の豊かさを持っている。

一方の『Monk Movements』は、モンクの持つ即興性と躍動感を全面に押し出した作品だ。クラシックとビバップの要素を軽やかに行き来しながら、喜びに満ちたピアノが前へ前へと推進する。バティステの柔軟で自由な演奏スタイルがもっとも鮮やかに発揮された一枚といえる。

同じ作曲家の音楽に、「瞑想」と「躍動」というまったく異なるアプローチで挑む ── この構造自体が、モンクという作曲家の振れ幅の大きさを逆説的に証明している。

植松伸夫との対談が、シリーズの地平を広げる

このリリースに合わせ、バティステと作曲家・植松伸夫による特別対談動画「植松伸夫 × ジョン・バティステ SPECIAL COLLABORATION」が全4回にわたって公開される。幼少期からFINAL FANTASYシリーズの音楽に親しみ、植松の音楽を自身のルーツのひとつに挙げるバティステが、ゲーム音楽から受けた影響、メロディーへの思考、クラシックとジャズを横断する音楽観について語るこの対談は、ピアノ・シリーズ全体をより深く解読するための貴重な補助線となりそうだ。

リリース情報
ジョン・バティステ『Monk Meditations (Batiste Piano Series, Vol. 3)』
ジョン・バティステ『Monk Movements (Batiste Piano Series, Vol. 4)』
2026年8月14日(金)発売

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