
北欧デザインとDIY精神、そして常識を軽やかに裏切る発想で世界中のクリエイターを魅了してきたteenage engineering。その最新機材「EP-136 K.O. sidekick」が、日本国内でもついに発売された。
国内展開を手がけるのは、数々の先鋭的音楽機材を紹介してきたメディア・インテグレーション。Sidekickは単なるコンパクトミキサーではない。ビートメイク、ライブ、DJ、DAW制作、スマホ連携──そのすべてを横断する、“現代型ハイブリッド・パフォーマンスツール”だ。
“EPシリーズの脳”として機能する新デバイス
「EP-136 K.O. sidekick」は、最大8in / 4out(モノラル)に対応する多機能デジタルミキサー。
特に注目すべきは、同社の人気サンプラー/グルーヴボックス群であるEP-133 K.O. IIや、 medieval fantasy路線で話題を呼んだEP-1320、さらにEP-40などと物理的・機能的に連携できる点だ。
別売の「EP peg」を用いれば、複数機材をひとつの“プレイステーション”のようにドッキング可能。まるで小型モジュラーシステムのような感覚でセットアップを構築できる。


“DJミキサー”と“ライブ機材”の境界を壊す
Sidekick最大の魅力は、ライブパフォーマンス特化型とも言えるエフェクト設計にある。
搭載される「knock–out performance fx™」には、テープストップや逆再生を再現する“テープFX”、ルーパー、トレモロ、フィルター、サイレンなど、フロア感覚を直撃する機能が並ぶ。
さらにBPM自動検知によるビートマッチ機能や、エフェクトを拍単位で同期制御する「タップ・エフェクト・シーケンサー™」も搭載。単なるミックス用途を超え、“演奏するミキサー”として成立している。

USB-C時代の“全部入り”ハブ
現代的なのは接続性だ。
USB-Cによる高品質24bit / 48kHzオーディオI/Oを搭載し、DAWとの接続はもちろん、スマートフォンのDJアプリや、同社の人気シンセ/ワークステーションOP-1 field、OP-XYともダイレクト接続が可能。
つまり、“PCレスライブ”も、“ラップトップ中心の制作”も、どちらも同じ機材で成立する。
ハードウェア派とソフトウェア派、その境界線を曖昧にする思想がここにはある。
小さいのに、異様に深い
本体サイズはわずか88×240mm。重量も300g程度と極めてコンパクトだが、その内部はかなり本格的。
各チャンネルには専用のコンプレッサー、サチュレーター、3バンドEQを搭載。EQモードもDJ/スタジオ/パラメトリックの3種類から選択できる。さらに、感圧式FXパッドや高解像度カラーLCDまで備え、単なる“ガジェット感”では終わらないプロ仕様の設計が随所に見える。

“楽器としてのミキサー”という未来
近年、クラブカルチャーでは「演奏するDJ」「ライブ化するビートメイク」が急速に進んでいる。
Sidekickは、まさにその流れのど真ん中にある機材だ。
ミキサーであり、パフォーマンスツールであり、制作ハブでもある。
そして何より、“触っていて音楽を作りたくなる”という、teenage engineeringらしい遊び心に満ちている。
ノートPCの画面を見つめ続ける音楽制作から少し離れ、手で触れ、リアルタイムに揺らし、偶然を楽しむ。
「EP-136 K.O. sidekick」は、そんなフィジカルな創造性を再びダンスミュージックの中心へ引き戻す、小さな革命装置なのかもしれない。
製品情報
EP-136 K.O. sidekick
税込価格: ¥29,700
JAN: 4533940373836
本体サイズ: 88x240x24mm パッケージサイズ:260x130x34mm
重量:300g
日本語製品ページ:
https://www.minet.jp/brand/teenageengineering/ep-136-k-o-sidekick/
