
タイ発のマルチアーティスト/音楽家/環境活動家、NOTEPが、新曲「Radio」をアースデイにあたる4月22日にリリース。あわせてミュージックビデオも公開された。本作は、今後発表予定のEP『PAKARANG』からの先行シングルとなる。
“サンゴ”をテーマにした音のエコシステム
EP『PAKARANG』(=タイ語で“サンゴ”)は、サンゴ礁、海、そして人間の身体に潜む静かな共通性をテーマに据えた作品。アンビエントなテクスチャーとエセリアルなポップを軸に、自然界のリズムと呼応するサウンドスケープが展開される。
環境と身体、外界と内面。その境界を溶かすようなアプローチは、NOTEPの表現の核でもある。

「Radio」 ── 内なる周波数をチューニングする
「Radio」は、新しい何かを探しにいく楽曲ではない。むしろ“すでに自分の中に存在しているもの”を思い出すためのトラックだ。
NOTEPは、「海と身体は同じミネラルからできていて、同じロジックで動いている」と語る。ボーカルを“楽器”として扱い、電子音、自然音、そして伝統的な要素を織り交ぜながら、聴覚だけでなく感覚全体に作用する音像を構築している。
海の上で循環するビジュアル
ミュージックビデオは、タイ・タオ島沖の外洋で撮影。NOTEPは、リサイクルされたソーダ缶のプルタブで制作されたクチュールドレスを身にまとい、ロングテールボートの上に立つ。
さらに、海洋ごみとして回収されたゴーストネットやブイなどを再利用した装飾が登場。“自然界では何も失われず、形を変えて循環する”というコンセプトが、視覚的にも強く打ち出されている。
アジアのクラブカルチャーが交差する夜へ
そしてNOTEPは、5月2日に代官山UNITで開催されるイベント「SETSUZOKU」への出演も決定。タイ、フィリピン、日本といったアジア各地のアーティストが集結し、クラブカルチャーの現在地を横断的に提示する一夜となる。
3フロアを使ったこのイベントは、単なるパーティーではなく、地域とシーンを接続するプラットフォームとしての役割も担う。
境界を越えていく音楽のかたち
NOTEPの音楽は、ジャンルという枠組みだけでなく、人と自然、都市と環境、意識と身体といったあらゆる境界を横断していく。
「Radio」は、その入口に過ぎない。耳を澄ませば、すでにそこにある周波数が、静かに鳴り始めている。
