90歳のアガサは、孤独を知らない ── カナダの田舎で暮らす伯母を6年追った『アガサのこよみ』、2月12日公開決定

熟れたスイカを見分ける自分なりの方法。粘着テープで家を直すコツ。カナダ・マニトバ州の大自然の中で、ひとり暮らす90歳のアガサ・ボックは、季節と歩調を合わせながら、自然と共存するなかで身につけた知恵とともに生きている。その日常を、姪である監督が6年以上かけて記録したドキュメンタリー『アガサのこよみ』が、2027年2月12日(金)に公開される。あわせて特報映像とシーン写真6点が解禁された。

「生きてるって、素晴らしいわ」

特報映像に映るのは、自ら実を摘み、滑車を使ってスイカを運ぶアガサの、何気ない暮らしの風景だ。「生きてるって素晴らしいわ」という言葉が象徴するように、日々を慈しむ彼女の姿を見ているうちに、観る者の心も一瞬で豊かな自然の中へと誘われる。温もりに満ちた映像だ。

シーン写真には、思いのままに日々を楽しむアガサの姿が並ぶ。色鮮やかな洋服を自在に着こなし、年齢にとらわれずに人生を謳歌するそのチャーミングな佇まいに、思わず頬が緩む。孤独とは無縁の、豊かで満ち足りた生活がそこにある。

「偽りの愛より独身がいい」

生涯独身を貫いてきたアガサは、少しずつ、若き日の恋や家族の記憶を語り始める。長い歴史とともに人生を力強く歩んできたその姿は、観る者それぞれに「祖母との記憶」を呼び起こすだろう。たくましさ、頑固さ、そしてふとこぼれる優しさ。清々しいほどの生き方が、スクリーンいっぱいに広がる。

女性だけのクルーと16mmフィルム、伯母への敬意

監督を務めたのは、アガサの姪にあたるアマリー・アトキンス。2019年に撮影を始め、年に1、2度アガサの自宅を訪れ、コロナ禍では電話を通した録音も取り入れながら、6年以上にわたって伯母を追い続けた。一人の女性の人生を映画の中心に据えるため、撮影は女性だけのクルーで行われ、全編が16mmフィルムで撮影されている。

「どんな時も自分のスタイルを崩さず、信念を曲げずに生きる伯母の生き方そのものが映画的だと感じていた」と、アトキンスは振り返る。画面の隅々に、アガサへの尊敬の念が滲んでいる。

世界の映画祭が見つけた、小さな傑作

本作は2025年のHot Docsカナダ国際ドキュメンタリー映画祭で最優秀カナダ映画長編ドキュメンタリー賞を受賞したほか、デヴァー!フード・フィルム・フェストの最優秀長編ドキュメンタリー賞、ウィスラー映画祭のワールド・ドキュメンタリー賞、2026年ブダペスト国際ドキュメンタリー映画祭の審査員特別賞などを獲得した。CPH:DOXのコンペティションにも出品され、トロント映画祭のプログラマーが選ぶカナダ映画TOP10には、ドキュメンタリーで唯一選出されている。

ムビチケ前売券(オンライン)は、11月6日(金)より全国の上映劇場とオンラインサイトで発売される。

『アガサのこよみ』(原題:Agatha’s Almanac)
監督・脚本・編集:アマリー・アトキンス 出演:アガサ・ボック
2025年/カナダ/英語/86分/日本語字幕:横井和子
配給:ドマ 宣伝:VALERIA 後援:カナダ大使館/文部科学省選定(青年向き、成人向き)

2027年2月12日(金)YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町、UPLINK吉祥寺、Stranger、テアトル梅田、シネ・リーブル神戸、京都シネマほか全国順次ロードショー

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