
こんにちは、リトル・パウです。今回ご紹介するのは、「千の丘の国」と呼ばれる東アフリカの小国、ルワンダのコーヒーです。内戦の悲しい歴史を乗り越え、コーヒー産業の復興に情熱を注ぐこの国の豆は、希望に満ちた明るい風味を持っています。
ルワンダのコーヒーは、標高が高く肥沃な火山灰土壌、そして温暖な気候という恵まれた環境で育まれます。特に、国内に数多く設立されたウォッシングステーション(精製所)での丁寧な水洗処理(ウォッシュド)によって、そのクリーンで明るい個性が際立ちます。
ルワンダの豆は、エチオピアやケニアと同じくアラビカ種のブルボン種系統が多く、カップに注ぐと、まず紅茶や柑橘類を思わせる、クリアで爽やかなアロマが立ち上ります。
一口飲むと、レモンやオレンジのような明るい酸味が鮮やかに広がり、その後にハチミツやキャラメルのような濃厚な甘さが追いかけてきます。後味は非常にクリーンで、心地よい紅茶のような渋みが残ります。この甘さと酸味の鮮やかなコントラストこそが、ルワンダコーヒーの最大の魅力です。その味わいは、まさに復興と希望の光を感じさせてくれるようです。
ルワンダに寄り添う10の音楽
ルワンダコーヒーが持つ、明るく鮮やかな酸味、ハチミツのような甘さ、そして希望に満ちたクリーンな味わいにインスパイアされた10曲を選んでみました。アフロビート、ファンク、ジャズなど、前向きで、心を躍らせるような音楽が、この希望に満ちた一杯をさらに引き立ててくれるはずです。
Earth, Wind & Fire「September」
明るくファンキーなグルーブと、ポジティブなエネルギーが、ルワンダコーヒーの鮮やかな酸味と、心躍るような風味に共鳴します。この曲を聴きながらコーヒーを飲めば、朝から気分が高揚するのを感じられるでしょう。
Fela Kuti「Zombie」
アフロビートの創始者による、力強く、どこか反骨精神に満ちたリズムが、ルワンダコーヒーの持つ力強い生命力と、大地を思わせる背景を感じさせてくれます。この曲が持つ熱気が、コーヒーの甘さと酸味のコントラストを際立たせてくれるでしょう。
The Crusaders「Street Life」
洗練されたジャズファンクのメロディと、ランディ・クロフォードのソウルフルな歌声が、ルワンダコーヒーの持つ上品な酸味と、洗練されたクリーンな味わいに調和します。大人の余裕を感じさせるような組み合わせです。
Curtis Mayfield「Move On Up」
カーティス・メイフィールドのファルセットと、優しくも力強いストリングスが、ルワンダコーヒーの持つ希望に満ちた甘さと、前向きなエネルギーを表現しています。コーヒーの味わいと共に、心が軽くなり、前に進む力を得られるでしょう。
Stevie Wonder「Signed, Sealed, Delivered (I’m Yours)」
スティーヴィー・ワンダーの若き日の情熱的な歌声が、ルワンダコーヒーの持つ明るく鮮烈な酸味と、ハチミツのような甘さを表現しているかのようです。純粋で力強いソウルが、コーヒーの魅力を最大限に引き出します。
Koffee「Toast」
ジャマイカのレゲエアーティストであるコフィーの、楽観的で心地よいリズムと歌声が、ルワンダコーヒーを飲むひとときに、穏やかな南国の空気と喜びを運んでくれます。コーヒーのクリーンな後味が、心地よいグルーブと調和します。
Talking Heads「Once in a Lifetime」
トーキング・ヘッズの持つ、知的でリズム感に富んだサウンドは、ルワンダコーヒーの複雑な風味を紐解く楽しさに似ています。この曲の実験的な構成が、コーヒーの多様な味わいの層を表現してくれるでしょう。
Michael Kiwanuka「Home Again」
マイケル・キワヌカのソウルフルで温かい歌声が、ルワンダコーヒーの持つハチミツのような濃厚な甘さと、飲む人を包み込むような優しさに響きます。疲れた心をそっと癒してくれるような、穏やかな組み合わせです。
Fugees「Killing Me Softly With His Son」
ゆったりとしたヒップホップビートに乗るローリン・ヒルのソウルフルなボーカルが、ルワンダコーヒーの持つクリーンでなめらかな口当たりと調和します。深く、情緒的な歌声が、コーヒーの味わいをより心に染み渡らせるでしょう。
The Specials「A Message to You, Rudy」
スカのリズムが持つ明るいエネルギーと、どこかノスタルジックなメロディが、ルワンダコーヒーの鮮やかな風味と、その背後にある歴史を思わせます。この曲が持つ軽快さが、コーヒーを飲むひとときに楽しさを加えてくれるでしょう。
ルワンダと音楽が紡ぐ、鮮やかな喜び
ルワンダコーヒーの持つ、明るく鮮やかな酸味と濃厚な甘さのコントラストは、前向きで、情熱的な音楽と心地よく響き合います。今回選んだ10曲は、ルワンダコーヒーが持つ、希望と喜びを感じさせてくれる魅力を意識してみました。
ぜひ、今日丁寧に淹れたルワンダコーヒーを片手に、このプレイリストを聴いてみてください。芳醇な香りが立ち上るカップから一口味わうごとに、音楽の力強い旋律があなたの五感を刺激し、日々の活力を与え、心地よい高揚感へとあなたを引き込んでくれるでしょう。

リトル・パウ:音楽が生活の中心にあるライター。日々の暮らしの中で、音楽をより豊かにしてくれる素敵なものとの出会いを大切にしています。コーヒー、ウイスキー、そして猫が好き。これらは私の創作活動に欠かせないインスピレーションの源です。心に響く音色とともに、皆さんの日常に彩りを添える情報をお届けできたら幸いです。