
ベルギー出身のプロデューサー/DJ、ディム・ケリーが、新作アルバム『Beau Rivage』をリリースした。メロディック・ハウスの情緒とディープ・ハウスの推進力を織り交ぜた本作は、彼にとって新たなフェーズの幕開けである。
レーベルは、幻想的な音楽世界を築き上げてきたAll Day I Dream。本作『Beau Rivage』は全9曲からなり、穏やかな木造キャビン──ブリュッセル郊外の静かな創作空間──で制作されたという。自然とつながりながら磨かれたサウンドは、柔らかな光と深い感情を宿し、リスナーの内面に静かに語りかける。
なかでも、詩的なヴォーカルを配した「Redemption(feat. Shurakano)」「The Lure(feat. Ana Layla)」、そして二部構成で展開されるタイトル曲「Beau Rivage」は、ケリーのサウンド・デザインに対する徹底した美学を象徴している。クラブユースとしての高揚感と、静謐な内省のはざまで揺れ動く構成は、まさに“音楽的な旅”と呼ぶにふさわしい。
「人の心と身体を同時に動かす音楽に、ずっと惹かれてきた。今作ではそのテンションをさらに押し広げたかった」── ディム・ケリー
近年、ディム・ケリーは『Nocturna Animal』(2021)を皮切りに、『Mangrove』(2022)、『Pianologic』(2023)、『Homily』(2024)と継続的に作品を発表し、その音楽性を深化させてきた。『Beau Rivage』はその集大成とも言える作品であり、エモーショナルな物語性とクラブ・トラックとしての完成度を両立させた一枚となっている。

DIM KELLY『Beau Rivage』
Release Date:2025年6月20日
Label:All Day I Dream
Buy / Stream:https://orcd.co/beaurivage
Tracklist
- Redemption (feat. Shurakano)
- Gold & Fire
- Beau Rivage (Afterlight)
- New World
- Dance With Me
- Sound Of Us
- The Lure (feat. Ana Layla)
- Beau Rivage
- The Order (feat. Lou Zweegers)
DIM KELLYの紡ぎ出すサウンドは、聴き手を内省的な世界へと誘いながらも、ダンスフロアの熱気と一体となる稀有な魅力を持っている。新たな季節の幕開けにふさわしいアルバムであり、今後の活躍からも目が離せない。