ジャンルという檻を捨てた男 ── The Rocketman、20曲にわたる大作キャンペーン『OUTCAST』始動

オランダ出身のダンスミュージック・アーティスト、The Rocketmanが2026年最大の賭けに出た。テクノ、レイヴ、トランス、バウンス、90年代のクラブカルチャーを独自の感覚で溶け合わせてきた彼が、1年間にわたる20曲のリリース・キャンペーン『OUTCAST』をついに始動させた。アルバムという形式を超え、時代への宣言として機能するこのプロジェクトは、キャリアでもっとも野心的な章の幕開けを告げる。

パンデミックで「目覚めた」男の軌跡

The Rocketmanがシーンに姿を現したのはパンデミック期のことだ。以来、Tomorrowland、A State of Trance、Luminosity Festivalなど世界屈指のステージに立ち、ロッテルダムのTofflerでのAll Night Longチケット完売、アムステルダム・ダンス・イベントのボートイベント即日完売と、ライブアクトとしても確固たる評価を築いてきた。2025年には13枚のリリースを敢行し、Spotifyで合計5000万回再生超、Beatportでは複数の楽曲が1位を獲得。Armin van Buuren、Charlotte de Witte、Amelie Lens、Deborah De Lucaらからのサポートを受け、一部はコラボレーションへと発展した。

2週間ごとに届く、新章の幕開け

『OUTCAST』のリリースは4月よりスタートし、12月まで2週ごとに新曲が投下されるという前例のないスケジュールで展開される。すでに公開済みの楽曲には、Nanoとの「Oh Lord」、Showtekとのコラボレーション「Here We Go」、Edoを迎えた「Mirage」が含まれ、それぞれが異なる音楽的顔を持ちながらも、プロジェクト全体のグルーヴとして機能している。続くリリースではAfem Sykoとの「Make You Move」、Airodとの「I Don’t Care」も控えており、さらにMaddix、Dimitri Vegas、Joyhauser、Hannah Laing、T78、Bassjackersほか多数のアーティストとのコラボレーションが2026年を通じて展開される予定だ。

OUTCASTとは何か ── 境界線の消滅

20曲、うち17曲が新曲というこのプロジェクトが一番語りかけているのは、「ひとつのジャンルに収まることを拒否する」という姿勢だ。90年代レイヴの衝動、トランスの高揚、テクノの暗さ、バウンスの即物的な喜び ── それらが混在するサウンドスケープは、世代も出自も異なるアーティストたちとの共作によってさらなる広がりを見せる。

キャンペーンはビジュアルストーリーテリング、SNSコンテンツ、ビルボード広告、ラジオ出演、プレス展開と多層的に支えられ、年内には地元スヘフェニンゲンのBoomerangでのAll Day Longパフォーマンスというハイライトも控えている。欧州・アジアへのツアーと並行し、アメリカ初上陸も計画中だ。

The Rocketmanがアウトサイダーを自認するとき、それは孤立ではなく、自由の選択を意味する。『OUTCAST』はその宣言が、1年間かけて音になっていくプロジェクトだ。


Listen & Follow:
Spotify: The Rocketman Spotify
SoundCloud: The Rocketman SoundCloud
Beatport: The Rocketman Beatport

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