可搬するクラブ、研ぎ澄まされる現場 ── Reloopが提示する“次の標準”4機種

機材は、もはや単なる道具ではない。プレイの自由度そのものを規定する“環境”だ。ドイツ発のDJ機器ブランドReloopが、パフォーマンスと機動力の両輪を一気に引き上げる新ラインナップを発表。プロフェッショナルユースからモバイルまでを横断する4モデルが、2026年5月8日より国内展開される。

トルクと安定性で“基準”を更新するターンテーブル

まず中核を担うのが、RP-5000 MK4。クラブスタンダードに匹敵する2.5 kg/cmのハイトルクと、新設計のブラシレスDCモーターを搭載したダイレクトドライブ機だ。

高トルクは立ち上がりの速さと回転の安定性に直結し、スクラッチやタイトなビートマッチにおいて絶対的な信頼をもたらす。さらに、強化されたダンピング構造と防振インシュレーターが外部振動を遮断。ラウドなクラブ環境でもピッチの揺らぎを抑え、精密なミックスを支える“足場”として機能する。

電源不要の自由 ── ポータブルDJの完成形

一方で、機動力の象徴とも言えるのがPTB-2。超小型の2+1チャンネルDJミキサーでありながら、USB-Cバスパワー駆動に対応し、モバイルバッテリーでも運用可能という設計が特徴だ。

内蔵オーディオインターフェースはDVS(Digital Vinyl System)にも対応し、ソフトウェアとターンテーブルを組み合わせたデジタルDJプレイを外出先でも実現。さらにBluetooth入力によりスマートフォンとの接続もシームレス。電源環境に縛られない“どこでもDJ”を現実のものにする。

片耳モニタリングを極める現場仕様

モニタリングという行為を再定義するのが、RHP-10 Mono Neon。片耳でのキューイングに特化した設計は、クラブ現場における瞬時の判断をサポートする。

大口径ドライバーにより、爆音環境でも明瞭な音像を確保。片耳で次のトラックを確認しながら、もう一方でフロアの鳴りをダイレクトに把握する ── そんなDJ特有の身体感覚にフィットするプロダクトだ。ネオンカラーのアクセントも視覚的な個性を強調する。

機材を守ること=パフォーマンスを守ること

最後に見逃せないのが、Premium RP-7 Turntable Case。7インチターンテーブル「RP-7」専用に設計されたハードケースで、六角形の耐傷加工とクッション内装により機材を強固に保護する。

さらに、着脱式トップカバー、7インチレコード用ホルダー、ケーブル収納スペースを備え、現場でのセットアップを効率化。単なる保護ケースにとどまらず、プレイ環境を整える“運搬型ワークステーション”として機能する。

“現場”を持ち運ぶという発想

今回の4モデルに共通するのは、クラブとモバイルという従来の区分を曖昧にする思想だ。高トルクのターンテーブル、電源に縛られないミキサー、即応性の高いヘッドホン、そして機材を守るケース。

それらは単体の製品ではなく、“どこでも成立するプレイ環境”を構築するためのピースとして設計されている。

Reloopが提示するのは、機材の進化ではなく、DJという行為そのもののアップデートなのかもしれない。

Dirigent | ディリゲント

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