オジー・オズボーン、その伝説を一冊に凝縮 ── 追悼特別版『ブラック・サバス&オジー・オズボーン~楽曲に秘められた物語』が本日発売

ヘヴィ・メタルの象徴にして“プリンス・オブ・ダークネス”として世界中のロック・ファンを魅了してきたオジー・オズボーン。その壮絶で唯一無二の歩みをまとめた書籍『ブラック・サバス&オジー・オズボーン〜楽曲に秘められた物語 Special Edition』が、本日12月3日、リットーミュージックよりリリースされた。

本書は、2020年刊行の洋書『Black Sabbath & Ozzy Osbourne (The Stories Behind the Songs)』を基にした翻訳版。2025年7月22日にこの世を去ったオジーへの追悼の意を込め、彼の歴史と楽曲に密接に関わるパートのみを抽出した特別編集版となっている。さらに、ブラック・サバス、そしてオジーが最後にステージに立った2025年7月の『Back to the Beginning』公演のレポートなど、2020〜2025年の新規記事も収録。まさに“始まりから終わりまで”を一冊で辿ることができる決定版だ。

オジーの人生に寄り添う“曲の物語”

本書の軸となるのは、そのキャリアを彩ってきた楽曲の数々。オジー本人や関係者の証言とともに、曲に込められた背景や逸話が、豊富な写真資料とともに紐解かれていく。

ブラック・サバス結成前の学生時代、バンドが世界を震わせた70年代、そしてソロとしての飛躍と混沌 ── 。ヘヴィ・メタルの基礎を築いた時代から晩年まで、オジーの“燃え続けた半世紀”が細やかに刻まれている。

名盤と時代を立体的に振り返る構成

章構成は、ブラック・サバスの初期〜黄金期をはじめ、『BLACK SABBATH』『PARANOID』『BLIZZARD OF OZZ』『DIARY OF A MADMAN』『NO MORE TEARS』『13』などの代表作を徹底的に掘り下げる内容。さらに、メンバーのプロフィールも掲載され、当時のシーンや人間関係までを立体的に浮かび上がらせる。

一方で、原書に記述のないソロ後期アルバム(『The Ultimate Sin』『Down to Earth』『Black Rain』『Scream』など)についてはほぼ触れられていない点も、本書の“選択の美学”と言えるだろう。オジーとブラック・サバスという“核”にフォーカスした、濃密な一冊に仕上がっている。

ロック史に刻まれた“最後のステージ”も

注目すべきは、2025年に追記された最終章「始まりと終わり」。ブラック・サバス、そしてオジーによるラストライブ『Back to the Beginning』の模様を克明に記録し、伝説の幕引きをファンの視点からも体感できる構成となっている。

77歳を迎えるはずだった誕生日に発売される本書は、ひとつの時代の終わりを象徴する記念碑的作品となるだろう。

書誌情報

書名『ブラック・サバス&オジー・オズボーン〜楽曲に秘められた物語 Special Edition』
著者:**ポール・エリオット/キャロル・クラーク
訳:川嶋未来
定価:3,300円(税込)
発売:2025年12月3日
発行:リットーミュージック

商品ページ:https://www.rittor-music.co.jp/product/detail/3125217115/

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!