また遊びましょう ── 大宮エリーの花と、キヨサクの言葉が、一冊の絵本で再び出会う

2025年4月23日、大宮エリーはこの世を去った。そしてちょうど一年後の同じ日、彼女の絵とMONGOL800・キヨサクの歌詞が一冊の絵本として生まれた。偶然とは思えない、その日付の重なりに、静かな必然を感じずにはいられない。

リットーミュージックから本日発売された『歌詞(うた)の本棚 あなたに』は、キヨサクが手がけた名曲「あなたに」——2001年のリリースから今年で25周年を迎えるMONGOL800の代表曲——の歌詞と、大宮エリーが晩年情熱を注いだ絵画作品で構成された一冊だ。

花を描き続けた女性と、沖縄から届く言葉

東京大学薬学部を卒業し、作家・脚本家・映像監督・ラジオパーソナリティとして縦横無尽に活躍した大宮エリー。2012年から本格的に絵画制作を始めた彼女が、晩年とりわけ繰り返し選んだモチーフが”花”だった。自然への愛情が滲み出るその鮮やかな作品群の中から、キヨサク自身が絵を選んだ。生前、幾度となく共演を重ねてきたふたりの、もう一度だけのセッションが、こうして紙の上で実現した。

「また遊びましょう」 ── キヨサクからエリーさんへ

発売に際して届いたキヨサクのコメントは、短く、飾らず、だからこそ深く胸に刺さる。

「正しく”生きるコント”のように、軽やかに痛快に”今”を駆け抜けていったエリーさん。ようやく一息つけたかな。まだドタバタしてるかな。そんな想像をしながら、エリーさんの残したコントの続きを生きてます。この絵本が、2人の新しい作品が完成して良かった。まだまだセッションしたりなかったからね。とにかく楽しかった。また遊びましょう」

悼む言葉ではなく、続きを生きる言葉。それがキヨサクらしい。

歌詞が絵本になるということ

本書が属する「歌詞(うた)の本棚」シリーズは、時代を超えて愛される名曲を絵本として再構築するプロジェクトだ。歌詞の言葉に着目し、アーティストが自らのフィルターを通してその世界観をビジュアル化する。音楽を「読む」という体験が、楽曲への新たな入口を開く。

7インチサイズ(174mm×174mm)という手のひらに収まる判型も、どこかレコードを想起させて愛おしい。

『歌詞(うた)の本棚 あなたに』 歌詞:キヨサク / 絵:大宮エリー 発売:2026年4月23日 / 定価:2,200円(税込) 発行:リットーミュージック 商品詳細はこちら

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