レッドラインを踏み越えろ ── KAAZEが「Hot Tekno」の覚悟をEPに刻み、Tomorrowland両週末へ

スウェーデン出身のプロデューサー、KAAZEが新EP『Redline』をDimitri Vegas & Like MikeのレーベルSmash The Houseよりリリースした。メインステージの規模感とアンダーグラウンドへの誠実さを両立させてきた彼がここに来てさらに加速を上げた本作は、今夏最大のハイライトとなるTomorrowlandへの両週末出演という歴史的な瞬間の直前に届けられた、完璧なタイミングの宣言だ。

「GET LOUD」と「SWITCH OFF」 ── 2曲で語る現在地

EP収録の2曲は、KAAZEが自ら名付けた「Hot Tekno」 ── ブラッシュでボイスタラスなテクノビートとメロディックな衝動が混在するシグネチャー・サウンド ── の現在地をそのまま提示する。

「GET LOUD」は部族的なドラムのリズムが即座に空気を変える一曲で、熱量を帯びたユニティ感のあるボーカルが乗ることでフロアに一体感を生み出す。続く「SWITCH OFF」はヘヴィーなベースラインと強烈なアティチュードを持つスラマーで、前曲で引き上げた体温を別の方向へと叩き込む。ドライヴィングなパーカッション、インダストリアルなテクスチャー、催眠的なシンセワーク ── いずれもKAAZEのプロダクションが長年磨いてきた要素が、これまでになく研ぎ澄まされた形で詰め込まれている。

なお、後半となる『Redline PT 2』の詳細は追って発表される予定だ。

ガレージからメインステージへ、そして再び地下へ

本名Mick Kastenholt。スウェーデン育ちのKAAZEがシーンに本格参入したのは2021年以降のことだが、それ以来DJ Mag Top 100に連続ランクインし続けるその上昇軌跡は目覚ましい。Calvin Harris & Sam Smithの「Desire」公式リミックス、Steve AokiとのデビューEP『Head Rush』、Spinnin’ Recordsデビューとなった「On the Floor」 ── グローバルなコラボ案件をこなしながら、彼が決して離れなかったのはヨーロッパの地下クラブの空気だ。Ministry of Sound、AmnesiA、Ushuaïaでの濃密な夜が、メインステージでのパフォーマンスにも確かな血を通わせている。

2025年には北米・カナダツアー「RESONANCE」でニューヨーク、デトロイト、トロントを回ってソールドアウトを連発。2026年はMinistry of Sound Londonで360度ショー・コンセプトを打ち出し、娘への思いとfatherhoodをテーマにした「Invincible」をSpinnin’ Recordsからリリース。Roland Clarkの「WTF」リワークがアンダーグラウンドとフェスティバル双方のセレクターたちを唸らせたのも記憶に新しい。

Tomorrowland両週末 ── その先に見えるもの

「Redline」リリースの数週間後、KAAZEはTomorrowland Belgiumに初登場する。それも両週末のダブル出演という格別な形での参加だ。同フェスティバルのダブル・ブッキングは一部の信頼されたアーティストにのみ与えられる機会であり、KAAZEがこの夏どのような規模の評価を得ているかを如実に示している。

限界域を意味するRedlineを踏み越えるとき、エンジンは壊れるのか、それとも新たな次元に突入するのか。KAAZEの2026年は、まだ加速の途中だ。

KAAZE『Redline』EP
Smash The House 配信中

Release Date: 10th July 2026

Download/Stream: https://redlineep.smashthehouse.com/ 

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