
2026年9月23日、ジョン・コルトレーンは生誕100周年を迎える。ジャズの歴史を塗り替え、今なお世界中のミュージシャンの魂に火を灯し続けるサックスの巨人の100年目を祝うべく、世界規模のプロジェクト「COLTRANE 100」が始動した。未発表ライヴ音源の発掘から40年ぶりのカセットテープ復活、ヴィレッジ・ヴァンガードの伝説的演奏の初アナログ化まで ── その射程はあまりにも広く、そして深い。
60年間、秘蔵されていたテープがついに解き放たれる
最大の注目は、長年「伝説」として語り継がれてきた未発表ライヴ録音『タイベリ・テープス』の公開だ。1961年から1965年にかけて、サックス奏者のフランク・タイベリが自ら機材を持ち込み、ニューヨークおよびフィラデルフィアのジャズクラブでひそかに収録したこの音源は、ごく限られた関係者の間でのみ囁かれてきた秘蔵の宝だった。
その先行盤『ザ・タイベリ・テープス~イントロダクション』が、日本独自企画としてSHM-CDで6月24日にリリースされる。「ジャイアント・ステップス」「サテライト」の2曲を収録したこの先行盤は、クラブという空間でより自由に、より拡張されたコルトレーンの即興表現の核心に迫る内容だ。全貌を収めた完全版は2026年9月にリリース予定とのことで、誕生日への期待はさらに高まる。

『至上の愛』、40年ぶりにカセットで甦る
海外ではすでに、コルトレーンの代表作『A Love Supreme(至上の愛)』が40年ぶりにカセットテープとして発売された(Everything Jazz Store限定輸入盤)。デジタルストリーミングが主流の時代に、あえてカセットという媒体を選ぶ ── その選択自体が、この音楽の持つ時代を超えた質量の証明だろう。

さらに、1961年11月のヴィレッジ・ヴァンガードにおける歴史的セッションを全22曲・演奏順に完全収録した『The Complete 1961 Village Vanguard Recordings』が、史上初めてアナログ盤(デラックス7枚組LPボックス・セット)でリリースされている。あの夜の熱狂が、初めてレコードの溝に刻まれた。

高音質で聴き直す、コルトレーンの全仕事
日本ならではの企画として、インパルス・レーベル在籍時の15作品が6月24日に、プレスティッジ・レーベル在籍時の12作品が7月22日に、それぞれ「コルトレーン@100~生誕100周年記念UHQCDコレクション」として高音質UHQCDでリリースされる。コルトレーンの音楽を改めて、最良の音で聴き直す機会が整えられた。

リリース情報
『ザ・タイベリ・テープス~イントロダクション』(SHM-CD):6月24日発売 コルトレーン@100 UHQCDコレクション《インパルス編》全15作品:6月24日発売 コルトレーン@100 UHQCDコレクション《プレスティッジ編》全12作品:7月22日発売 『至上の愛』カセットテープ(直輸入限定盤):発売中 『The Complete 1961 Village Vanguard Recordings』7枚組LPボックス(直輸入限定盤):発売中
詳細はCOLTRANE 100日本公式サイトにて。9月23日の誕生日に向け、ライヴ・映像・アートなど多角的な展開が続く予定だ。目を離す余裕は、ない。
