JPOPと旅する– tag –
-
COLUMN
[連載]JPOPと旅する:角松敏生のバブル期前後の東京ソング
東京を駆け抜けるサウンドの誕生 角松敏生の音楽を語るとき、しばしば「シティポップ」という言葉が用いられる。しかし、彼の描く東京像は、単なる都会的洗練にとどまらない。むしろそこには、疾走するビートの奥に、都市に生きる個人の孤独や焦燥が折り重... -
COLUMN
[連載]JPOPと旅する:ピチカート・ファイヴと「東京は夜の七時」
1993年に発表されたピチカート・ファイヴ「東京は夜の七時」は、90年代東京の都市文化を語るうえで避けて通れない一曲である。いわゆる「渋谷系」の代表作として語られることが多いが、その本質は単なるムーブメントの象徴にとどまらない。東京という都市... -
COLUMN
[連載]JPOPと旅する:渡辺美里「ミルクホールでおあいしましょう」と下高井戸 ── 固有名詞としての場所性
曲名は比喩ではなく、最初から「場所」だった 渡辺美里「ミルクホールでおあいしましょう」(1987年AL『BREATH』収録)という曲名は、象徴でも修辞でもない。下高井戸に実在する、店名そのものが「ミルクホール」だった、夏だけ営業している一軒の店を、ほ... -
COLUMN
[連載]JPOPと旅する:行き止まりの地上駅で ── 竹内まりや「駅」と旧東横線渋谷駅
「駅」という歌が内包する過剰な場所性 竹内まりやの「駅」は、日本のポップスにおいて、異様なほど強い「場所の圧」を持つ楽曲である。多くの恋愛歌が、時間や心情を抽象化し、聴き手それぞれの経験に委ねる形を取るのに対し、この曲は終始、具体的な空間... -
COLUMN
[連載]JPOPと旅する:山下達郎「さよなら夏の日」──としまえんから立ち上がる、都市の夏の余韻
「モチーフはとしまえん」 ── 作者の言葉が示す出発点 山下達郎「さよなら夏の日」は、作者自身がモチーフを“としまえん”だと語っている楽曲だ。この一点を起点に据えることで、この曲の性格は大きく変わって見えてくる。それは、漠然とした季節感や抽象的... -
COLUMN
[連載]JPOPと旅する:エレファントカシマシと赤羽 ── 地元が育んだロックの魂
赤羽という街がもつ「雑多さ」とエレファントカシマシの原風景 東京・北区赤羽は、都心へのアクセスの良さと下町的な雑多さを併せ持つ街である。複数の路線が乗り入れ、人の流れが絶えず、駅前には昼から酒を飲める店が並び、少し歩けば住宅地と河川敷が広... -
COLUMN
[連載]JPOPと旅する:back number ── 群馬が生んだ「日常の詩学」〜「高嶺の花子さん」「西藤公園」「電車の窓から」「花束」にみる太田の風景〜
地方から始まるポップのリアリティ back number は、群馬県太田市で結成された3人組バンドである。ボーカル清水依与吏を中心に、地元の友人たちと組んだバンドが、インディーズ時代から東京進出を果たすまでの時間には、「地方から見上げる」視点が一貫し... -
COLUMN
[連載]JPOPと旅する:斉藤和義「オリオン通」 ── 宇都宮の街が育んだ記憶と音楽の原点
宇都宮という「帰る場所」 斉藤和義の音楽には、都会の喧騒でも、旅先の風景でもない、もっと個人的で温度のある都市の匂いが息づいている。それは、彼が宇都宮という街で過ごした時間が、感情の奥深い場所に沈殿しているからだと思う。「オリオン通」は、... -
COLUMN
[連載]JPOPと旅する:RADWIMPS「賜物」MV ── ロケ地が語る物語と映像空間の批評的考察
「賜物」MVの構成と、水戸市という「舞台」の意味 2025年4月30日に公開されたRADWIMPSの楽曲「賜物」のミュージックビデオは、単なるプロモーション映像を超えた、ひとつの短編映画のような完成度を備えている。曲そのものがNHK連続テレビ小説『あんぱん... -
COLUMN
[連載]JPOPと旅する:鴉「北国の歌」と秋田 ── ロックが映す雪国の記憶
イントロダクション ── 雪国から響くロックの声 ロックバンド「鴉」を語る上で、彼らの出身地である秋田という地域性を抜きにすることはできない。しかしほとんど歌詞に秋田の風景は盛り込まれてはいない。厳しい冬の寒さ、深々と降り積もる雪、短い夏の輝...
12
