リスナーの記憶装置– tag –
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[連載:リスナーの記憶装置]第6回:そしてフィジカル再評価の今──「触れる音楽」がもたらすもの
データの海を泳ぎ疲れた私たち Spotify、YouTube、Apple Music……音楽はあらゆる場所に満ちている。けれど、その無限の再生環境に、どこかで私たちは耳だけを残して、身体を置き去りにしてきたのかもしれない。 もう、音楽を「買う」必要はない。それは便利... -
[連載:リスナーの記憶装置]第5回:Spotifyと“ながら聴き”の快楽
音楽は、今やどこでも、いつでも手に入る時代に突入した。Spotifyがもたらした“サブスク”の波は、私たちの音楽との付き合い方をさらに自由にし、“ながら聴き”という新しい音楽体験を私たちにもたらした。車の中でも、仕事中でも、運転中でも──音楽はただの... -
[連載:リスナーの記憶装置]第4回:iTunesと「所有」から「管理」へ
音楽の聴き方が大きく変わったのは、iTunesという革命的な登場からだった。音楽は、もはや物理的な「所有」ではなく、データとして「管理」される時代に突入した。iTunesの登場は、音楽に対する私たちの意識を根本から変え、CDのように「手に取る」ことな... -
[連載:リスナーの記憶装置]第3回:CDと90年代のJ-POP黄金時代
音楽メディアは時代ごとに、私たちに新たな音の「体験」を提供してきた。CDが登場し、90年代のJ-POPが黄金時代を迎えたその瞬間、音楽は技術的な進化と相まって、大衆化と商業化を果たした。CDのクリアな音質と無限にリピートできる再生の自由は、私たちに... -
[連載:リスナーの記憶装置]第2回:鉛筆とリワインド──カセットと“編集”の文化
音楽は、時として「時間」を使って形を変える。カセットテープが登場した時代、音楽は録音という行為を通じて、再構築された。そして、それが生み出したのは、ただ聴く音楽の楽しみだけではなく、自分だけの編集・カスタマイズという新たな文化だった。そ... -
[連載:リスナーの記憶装置]第1回:SP盤とジャズクラブの記憶
音楽とは、ただ聴くだけのものではない。それは、時代ごとに形を変え、聴く人々に触れられ、感じられ、記憶として刻まれてきたものだ。SP盤が流行った時代、音楽はジャズクラブの空気や、レコード店の静けさにひっそりと息づいていた。その時代に生きた人...
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