エルヴィス・プレスリー– tag –
-
[音楽語源探偵団]Vol.16:「アイドル」という言葉の誕生──日本芸能史における“Idol”の受容と変容
欧米の“teen idol”と日本への輸入 「アイドル」という言葉は日本オリジナルの造語ではない。元来は英語の “idol” に由来し、「偶像」「崇拝の対象」を意味する単語である。宗教的には「偶像崇拝」というニュアンスで使われるが、20世紀に入ると芸能やポピ... -
[妄想コラム]バンドなき世界──孤高の音楽史の妄想
序章:バンドという偶然が消えた世界 もし、20世紀の音楽史から「バンド」という概念が消えていたら、世界はどんな音楽で満たされていたのか。私たちが知るロックやジャズの群像的熱狂は存在せず、すべては個人の技巧と表現力に収れんしていたに違いない。... -
[妄想コラム]もし弦を弾くことがなかったら ── もうひとつの音楽史妄想記
音楽の歴史を決定づけた行為のひとつ――それは「弦を弾いて音を出す」という営みである。ギター、バイオリン、ピアノ。いずれも弦を響かせることによって世界の音楽を形作ってきた。しかしもし、その行為が人類史上存在しなかったとしたら? 本稿では壮大... -
[音楽語源探偵団]Vol.12:パワーコードは誰の言葉か ── 語の出どころと音の正体
ロック・ギターの会話に当たり前のように出てくる「パワーコード」。だが、「最初にそう言い出したのは誰?」と問われると、途端に霧が立ちこめる。結論から言えば、これは特定の名付け親がいる“固有名詞”というより、現場とメディアの往復によって自然発... -
[妄想コラム]もしブルースが生まれなかったなら ── ブラックミュージック不在の音楽世界地図
「もしブルースが生まれなかったなら」 ── この短い仮定から始まる想像は、音楽史という巨大な地層を根こそぎ変えてしまう。なぜなら、ブルースはブラックミュージックの母体であり、同時に現代音楽の根源そのものだからだ。では、ブラックミュージックが... -
[連載:ROCKを学ぶ]1950年代:ロックンロールの誕生
歪んだギターの音が鳴り響いた瞬間から、ロックはただの音楽ではなくなった。1950年代、ロックンロールという衝動が生まれ、若者たちの心に火をつけた。それは時代の波にもまれながら、怒りや希望、愛や絶望を叫び続けてきた。反逆の60年代、熱狂と混沌の7...
1