NYの実験音楽家 Ka Baird、初来日ツアー決定──大阪「Unsound」を皮切りに兵庫・東京・山梨で公演

実験音楽やオーディオビジュアル表現を紹介するプラットフォームMODEが、ニューヨークを拠点に活動するサウンドアーティスト Ka Baird(カー・ベアード) の初来日ツアーを発表した。ツアーは2025年9月6日から20日まで、大阪・兵庫・東京・山梨の4都市を巡る全4公演で構成される。

「声」と身体から生まれる儀式的なサウンド

Ka Bairdは、声やマイクを用いた独自の演奏技法に加え、エレクトロニクスやフルートなど木管楽器を駆使し、肉体性と精神性を往還するライブ・パフォーマンスで知られる。サイケデリック・フォークバンド Spires That in the Sunset Rise の創設メンバーとして活動を始め、その後はソロとして世界各地のアートスペースやフェスティバルで公演を重ねてきた。

2024年には「死と再生の狭間」にある境界状態“バルド(中有)”をテーマにした最新作『Bearings: Soundtracks for the Bardos』(RVNG Intl.)をリリース。Pitchforkは同作を「まるで別世界から届くメッセージのようだ」と評し、国際的に高い評価を得ている。

公演スケジュール

  • 9月6日(土)大阪・クリエイティブセンター大阪
     ポーランド発の実験音楽フェスティバルUnsoundとの提携公演。日本のサウンドアーティスト FUJI||||||||||TA とデュオで「Where Does Fire End?」を世界初披露。
  • 9月13日(土)兵庫・Tobira Records
     加西市の名物レコードショップで開催。ローカルアーティストも多数出演し、地域に根差したラインナップとなる。
  • 9月15日(月・祝)東京・公園通りクラシックス
     独創的なソロに加え、ジム・オルークや石橋英子との活動でも知られるドラマー山本達久とのダブルビル公演が実現。
  • 9月20日(土)山梨・GASBON METABOLISM
     自然豊かな北杜市に位置する複合アート施設にて開催。日野浩志郎(goat、YPY)とチェリスト中川裕貴によるユニットKAKUHANが共演。

国際的な舞台で磨かれた表現力

Ka Bairdはこれまで、MoMA PS1(NY)、The Kitchen(NY)、Unsound Festival(クラクフ)、Le Guess Who?(ユトレヒト)、ロサンゼルス・フィルハーモニーなどで作品を発表。さらに各国のアーティスト・イン・レジデンスに招聘されるなど、国際的に活動を広げてきた。

その表現は、即興性と儀式性を兼ね備え、身体と空間を介して聴衆を異世界的な体験へと誘うものである。

開催概要

  • 日程:2025年9月6日(土)~9月20日(土)
  • 会場:大阪/兵庫/東京/山梨
  • 主催:MODE
  • 詳細・チケット情報MODE公式Instagram

Ka Bairdが生み出す「声と身体の音楽」は、単なるライブを超えた体験となるだろう。国内外の前衛音楽ファンにとって見逃せないツアーになるに違いない。

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