ウェイロン・ジェニングス、没後23年に蘇る未発表音源──新作『Songbird』よりセカンド・シングルが解禁

2025年8月15日

カントリー界のスーパースター、ウェイロン・ジェニングスの未発表曲を収めたアルバム『Songbird』が、2025年10月3日（金）にリリースされる。その先行曲として、セカンド・シングル「The Cowboy (Small Texas Town)」が配信スタートした。

本作は1973年から1984年にかけて録音された楽曲群を、ウェイロンの息子であり3度のグラミー受賞歴を誇るプロデューサー、シューター・ジェニングスが新たに編集・ミックスを施した完全未発表アルバムである。

アウトロー・カントリーの遺産を今に伝える

新曲「The Cowboy (Small Texas Town)」は、アウトロー・カントリーの重要人物ジョニー・ロドリゲスによる書き下ろし曲で、1978年に発表されたウェイロンの全米カントリーチャート1位アルバム『I’ve Always Been Crazy』のセッション中に初めてレコーディングされたものだ。

シューターは同曲についてこう語る。

「これは、とてもシンプルで美しい曲だ。音楽を通じて立場の違う人々をひとつにする物語を描いている。父の人生を物語るようであり、むしろ今の時代にこそ響く内容だと思う」

先行第一弾シングルは、フリートウッド・マックの名曲を大胆にアレンジした「Songbird」。両曲ともにアルバム『Songbird』に収録される。

豪華メンバーが参加した未発表音源集

『Songbird』は、ウェイロンの長年の盟友であるドラマー兼共同プロデューサー、リッチー・オルブライトと共に制作された音源を中心に構成。バックバンド“ザ・ウェイラーズ”のメンバーや、ペダル・スティール奏者ラルフ・ムーニー、さらにトニー・ジョー・ホワイトやジェシ・コルターといったゲスト陣も参加している。

編集とミックスはハリウッドのサンセット・サウンド・スタジオにてシューターが手がけ、父の遺産に新たな息吹を与えている。

ウェイロン・ジェニングスとは

1937年テキサス州生まれ。バディ・ホリーのバックを務めた後にナッシュヴィルで活動を開始するも、旧来の体制に反発し、自らのバンド“ザ・ウェイラーズ”とともに独自の道を切り拓いた。『Honky Tonk Heroes』などのヒット作を生み出し、“アウトロー・カントリー”ムーブメントを牽引。1985年にはウィリー・ネルソン、ジョニー・キャッシュ、クリス・クリストファーソンとともにザ・ハイウェイマンを結成し、カントリーの歴史に名を刻んだ。2001年にカントリーミュージック殿堂入り、翌2002年に64歳で逝去した。