伝統と現代が交わる曖昧な境界──BONDED GALLERYにて展覧会「Blurred:交錯する境界」開催

寺田倉庫が運営するギャラリースペース〈BONDED GALLERY〉にて、伝統技法と現代アートが交錯する注目の企画展「Blurred:交錯する境界」が、2025年9月11日(木)から28日(日)まで開催される。本展は「TENNOZ ART WEEK 2025」の関連プログラムとして位置づけられており、入場は無料となっている。

本展には、日本の伝統技法を現代的に再解釈する3名のアーティスト ── 奈良祐希、能條雅由、久野彩子 ── が参加。それぞれが陶芸、箔、鋳金といった素材や技術を駆使しながら、「建築と陶芸」「写真と記憶」「金属と都市」など異なる領域を横断する作品を発表する。そこに共通するのは、私たちが無意識に捉えている「境界」という概念への問いかけであり、そのあわいに揺らぐ“曖昧さ=Blurred”の美をあらためて浮かび上がらせる点にある。

アーティスト紹介(敬称略)

奈良祐希(なら・ゆうき)
建築と陶芸の融合を追求する気鋭の作家。伝統的な陶芸技法と先端テクノロジーを掛け合わせ、緻密かつ構造的な造形作品を展開。代表作〈Bone Flower〉は金沢21世紀美術館に収蔵されている。

能條雅由(のうじょう・まさよし)
日本画を背景に持ちながら、箔を用いた絵画シリーズ「Mirage」で注目を集める。時間や記憶、自然の風景をテーマに、儚くも緻密な視覚体験を提示する。

久野彩子(くの・あやこ)
鋳金を基軸に、都市の構造や風景をモチーフとした造形作品を制作。ロストワックス鋳造による緻密なディテールと素材の重厚感が共存する造形は、金属表現の新たな可能性を拓く。

開催概要

  • 展覧会タイトル: Blurred:交錯する境界
  • 会期: 2025年9月11日(木)〜9月28日(日)
  • 会場: BONDED GALLERY(東京都品川区東品川1-32-8 TERRADA ART COMPLEX II 4F)
  • 開館時間: 12:00〜19:00
  • 入場料: 無料
  • 出展作家: 奈良祐希、能條雅由、久野彩子
  • 主催: 寺田倉庫
  • 詳細: https://www.terrada.co.jp/ja/news/15697

BONDED GALLERYは、国内外のギャラリーが集うアート拠点〈TERRADA ART COMPLEX Ⅱ〉内に位置するホワイトキューブ型の展示空間である。倉庫をリノベーションした130㎡のスペースには、美術品展示に適した設備が整っており、展示・ショールーム・保税施設など多用途に対応している。

なお、会期中には「TENNOZ ART WEEK 2025」(9月11日〜15日)も周辺施設で同時開催され、天王洲エリア全体がアートで彩られる予定である。

伝統と現代、技術と記憶、素材と都市 ── それぞれの交差点に生まれる、揺らぎの美を体感する機会となるだろう。アートの境界を軽やかに飛び越える本展に、ぜひ足を運んでみてほしい。

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