ジョナサン・ブレイクが放つ、魂のドラム ── BLMをテーマにした渾身のアルバム『My Life Matters』リリース決定

現代ジャズ・ドラムの最前線を走る名手、ジョナサン・ブレイクが、ブルーノートから3枚目となる新作アルバム『My Life Matters』を2025年9月19日にリリースすることが決定した。

本作は、アメリカのジャズ・シーンにおける重要な発信地「ジャズ・ギャラリー」からの委嘱作品としてスタートしたプロジェクトである。Black Lives Matter(BLM)運動に触発されたブレイクが、「音楽を通じて声を上げたい」という切実な想いを込めて書き上げた楽曲群が収められている。

先行シングル「Last Breath」は、2014年にニューヨークで起きたエリック・ガーナーの窒息死事件へのオマージュであり、抗議と追悼の念が静かに、だが力強く刻まれている。

アルバムには、サックスのデイナ・スティーヴンス、ヴィブラフォンのジェイレン・ベイカー、ピアノのファビアン・アルマザン、ベースのデズロン・ダグラスといった精鋭が集結。さらにゲストとして、ターンテーブルのDJジャヒ・サンダンスと、ソウル/R&Bシーンで知られるビラルが参加しており、ジャンルの枠を超えた豊かな音楽的広がりを見せている。

共同プロデュースは、ロバート・グラスパー・エクスペリメントの一員としても知られるデリック・ホッジ。映画音楽やジャンル横断的な活動で知られる彼とのタッグは、作品にさらに深い社会的・芸術的な次元をもたらしている。

ブレイクは本作について、次のように語っている。

「これらの曲を書いていた頃、毎日ニュースでBLMに関する出来事を目にしていた。そこには、私たちを守るべき存在によって命を奪われる黒人や褐色人種の姿があった。無感覚でいたくなかった。音楽で声を上げたかった。両親はかつてこう言っていた。“不正を目撃しながら何もしないなら、自分も加担しているのと同じだ。”」

タイトル曲「My Life Matters」はもちろん、すべての収録曲に、アメリカ社会における構造的暴力と、それに抗う人々の声が刻まれている。これは単なるジャズ・アルバムではなく、時代と対峙する芸術表現である。

リリース情報

ジョナサン・ブレイク『My Life Matters』
発売日:2025年9月19日
レーベル:Blue Note Records
配信リンク: https://johnathanblake.lnk.to/LastBreath

収録曲:

  1. Broken Drum Circle for the Forsaken
  2. Last Breath
  3. A Prelude to An Unnecessary Yet Tragically Banal Oratorio
  4. Requiem for Dreams Shattered
  5. In A Brown Study
  6. I Still Have A Dream
  7. My Life Matters
  8. Can You Hear Me? (The Talking Drums Have Not Stopped)
  9. Always the Wrong Color
  10. That Which Kills Us Makes Us What?
  11. Can Tomorrow Be Brighter?
  12. Lullaby for An Eternal Rest
  13. We’ll Never Know (They Didn’t Even Get To Try)
  14. Prayer for A Brighter Tomorrow

ジョナサン・ブレイク 関連リンク

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!