「これはゲームだ」と父は言った──名作『ライフ・イズ・ビューティフル』、全国77館でリバイバル上映決定

アカデミー賞®3冠に輝き、世界中の観客を涙と笑いで包んだ不朽の名作『ライフ・イズ・ビューティフル』が、この夏スクリーンに帰ってくる。Filmarks主催によるリバイバル上映プロジェクト「Filmarksリバイバル」にて、2025年8月15日(金)より全国77館で、2週間限定の特別上映がスタートする。

1997年にイタリアで製作され、主演・監督・脚本をロベルト・ベニーニが務めた本作は、愛と希望の奇跡をユーモアとともに描き出したヒューマンドラマの金字塔である。第二次世界大戦下、強制収容所へ送られた父子が、過酷な現実を“ゲーム”と偽りながら生き抜く姿は、今もなお多くの観客の胸を打ち続けている。

今回のリバイバルにあたり、映画解説者や作家、イラストレーターなど9名の著名人が推薦コメントや描き下ろしイラストを寄せた。観る者の人生に深く根を張るこの映画が、時代とともにどう受け止められ直されるのか。それぞれの言葉に耳を傾けたい。

世代を超えて響く、“父の愛”と“優しい嘘”

映画プレゼンターの赤ペン瀧川は、20代で本作と出会った衝撃を「とんでもない映画を観てしまった」と表現。いまや父親となった自身が“親の目線”で本作を見たとき、どんな感情がこみ上げてくるのかと語る。

スープ作家・有賀薫は、「ありえない」と思いつつも惹き込まれた親子の“ゲーム”に込められた愛と強さを、「子どもの笑顔を守るのは大人の責任」という重いメッセージとともに受け取ったと述べる。

ライターのISOは、陽気な父親グイドの行動を“笑いという名の抵抗”と読み解く。時代が再び不寛容に傾きつつある現在だからこそ、本作は「大切なこと」を思い出させてくれるのだと断言する。

また、俳優の佐津川愛美は、思春期に本作に出会い、「映画で号泣する」という初めての体験をしたという。以来、心のベストワンとして君臨し続けていると語り、「劇場で観られる奇跡」に心から感謝の言葉を寄せている。

描き下ろしイラストも到着

ビジュアル面では、イラストレーターのWALNUTとトモマツユキが、本作の世界観をそれぞれの視点で描いたアートワークを提供。戦争という極限状況のなかで、なおも光り続ける親子の絆と希望のかけらを、繊細な線と色彩で表現している。

『ライフ・イズ・ビューティフル』とは

1930年代のトスカーナ。陽気でユーモアにあふれるユダヤ系イタリア人グイドは、教師のドーラと恋に落ち、やがて家庭を築く。だが、第二次大戦の影が迫り、家族はナチスの強制収容所に送られてしまう。過酷な現実の中で、グイドは息子ジョズエに「これはゲームだ」と嘘をつき、希望と笑顔を守ろうとする──。

監督・主演はロベルト・ベニーニ。第71回アカデミー賞では7部門にノミネートされ、主演男優賞・外国語映画賞・作曲賞の3部門を受賞した。

上映情報

  • タイトル:『ライフ・イズ・ビューティフル』
  • 上映期間:2025年8月15日(金)より、全国77館にて2週間限定公開
  • 配給:Filmarks
  • 鑑賞料金:1600円均一(サービスデー割引等は適用外)
  • 作品情報:https://filmarks.com/movies/21258

※上映館、日程は劇場により異なる。最新情報は公式Xアカウント(@Filmarks_ticket)を参照のこと。

Filmarksリバイバルとは?

「名作を未来へつなぐ」をコンセプトに、映画レビューサービスFilmarksが主催するリバイバル上映プロジェクト。埋もれた名作に再び光を当て、映画館という体験空間の中で作品と再会する場を創出する。


過去の名作を「今」の視点で観る──それは、映画との新しい付き合い方である。26年の時を経て、あの名セリフが再び心を揺さぶる。「人生は、美しい」。スクリーンの前で、その言葉にもう一度出会ってみてほしい。

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