
ウータン・クランの重鎮にして、ヒップホップの語り── ゴーストフェイス・キラーが帰ってきた。2000年に発表されたソロの金字塔『Supreme Clientele』から実に四半世紀。ファンが待ち望んだその続編、『Supreme Clientele 2』がついに8月22日にリリースされることが発表された。
このアルバムは、Nas率いるMass Appealによるレジェンド再照射シリーズ『Legend Has It…』の最新作。先行シングルとして公開された「Rap Kingpin」は、早くもその只ならぬ気配を放っている。
すべてが“らしい”──新曲「Rap Kingpin」
公開されたばかりのリードシングル「Rap Kingpin」は、エリックB&ラキムの「My Melody」や、自身の代表曲「Mighty Healthy」などをサンプリングした重厚なブレイクビーツに乗せ、ゴーストフェイスが言葉のマシンガンを解き放つ一曲である。
“アルプスの雪うさぎ”、“キャムロンのピンク色のノズル付きヒーター”──突如として放たれる奇想天外なリリックも健在。誰にも真似できない言語感覚と、あくまで本気の遊び心。まさにゴーストフェイス・キラーの真骨頂である。
『Supreme Clientele』の遺伝子、再び
オリジナルの『Supreme Clientele』は、単なるクラシックではない。ニューヨークという街の息遣いと、ゴーストフェイスの狂気とロマンが交錯する、時代を超える傑作であった。その魂を今に蘇らせる『Supreme Clientele 2』は、10年にわたる制作期間を経て完成。真のラップを貫き、ギミックなしでファンの心臓を撃ち抜く。
参加ゲストには、Nas、レイクウォン、メソッド・マン、GZA、レッドマン、スタイルズ、コンウェイ・ザ・マシン、M.O.P.、そしてコメディアンのデイヴ・シャペルまでが名を連ねている。文字通り、“レジェンドたちによるレジェンドのための作品”である。
ゴーストフェイス自身は、この作品についてこう語っている。
「『Supreme Clientele』には、あの時代と当時の心構えが収められていた。あの感覚を再現するのは不可能かもしれないが、呼び覚ますことはできるのだ。何年も前のファイルを掘り起こし、Supreme(最高)のClienteleが遂に完成!」
始まりも終わりもない ── ゴーストフェイス・キラーは、いつだって現在進行形である。
リリース情報
アーティスト名:Ghostface Killah(ゴーストフェイス・キラー)
シングル:「Rap Kingpin」
配信中:https://ghostface-killah.sng.to/sc2
アルバム:『Supreme Clientele 2』
発売日:2025年8月22日
レーベル:Mass Appeal