
ニューヨークの新鋭ヒップホップ・コレクティブ、WHATMORE(ワットモア)が、新曲「chicken shop date」をリリースした。昨年のデビュー曲「eastside w my dogs」に続く今作は、深夜のチキンショップを舞台にしたマイクリレー。日常の隙間を切り取ったようなミュージックビデオとともに、NYのリアルな空気感をそのままパッケージしている。
メンバーは、Cisco Swank(シスコ・スワンク)、Yoshi T.(ヨシ・T)、Jackson August(ジャクソン・オーガスト)、$eb(セブ)、Elijah Judah(イライジャ・ジュダ)の5人。楽曲はイライジャがプロデュースを担当し、リラックスした空気の中に、メンバー同士の濃密なケミストリーが映える一曲に仕上がっている。
ミュージックビデオは、長年のコラボレーターであるPatrick Linehan(パトリック・リネハン)が監督。舞台となるのは、彼らの拠点・クラウンハイツのローカルなチキンショップ。深夜の店内をラップしながら徘徊するメンバーたちと、それを興味津々に見つめる地元民の姿が、「これぞニューヨーク」と言わんばかりの臨場感を伝えてくれる。
また、WHATMOREはシングルごとに「INTROS」と題したメンバー紹介映像も公開しており、今回はYoshi T.(ヨシ・T)の回が登場。日本にルーツを持つ彼が、父親と日本語で交わすやりとりには、彼らの音楽とはまた異なる温かみがある。「INTRO」シリーズでは、それぞれのメンバーのバックグラウンドや音楽に至る軌跡が丁寧に描かれており、グループの多様性を感じさせるコンテンツとなっている。
WHATMOREは、NYの名門ラガーディア高校で出会った幼なじみたちで構成されている。結成後はダウンタウンからブルックリンにかけてDIYショーやコラボレーションを重ね、音楽と友情を育んできた。ジャンルはヒップホップにとどまらず、オルタナティブR&B、インディーロックなども大胆に取り入れた、いわば「ジャンルレスの音楽共同体」である。
シスコ・スワンクのジャズやソウルに根ざした音楽性、ヨシ・Tのシャープなリリックとキャッチーなフック、ジャクソンのシネマティックな感性、セブの詩的な内省、そしてイライジャの精緻なプロダクション。個々の個性が交錯しながらも調和するのが、WHATMOREの最大の魅力である。
彼らの音楽は、ニューヨークという都市の雑多さ、多様さ、そして創造力の証明だ。次世代のNYサウンドの象徴として、今後の動向にも注目したい。

リリース情報
アーティスト:WHATMORE(ワットモア)
タイトル:「chicken shop date」
配信リンク:https://whatmore.lnk.to/chickenshopdate
レーベル:Alta Music Group
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