Corneliusが作家と紡いだ“日常の音”──『Glow Within -Corneliusと13人の作家の声-』展が銀座で開催

2025年7月23日

知的障害のある作家たちの“日常”から生まれた音が、Corneliusの手で再構築され、音楽になった──。音楽レーベル「ROUTINE RECORDS」の第2弾となる展覧会『Glow Within -Corneliusと13人の作家の声-』が、2025年7月24日（木）から銀座・HERALBONY LABORATORY GINZAで始まる。オープンに先駆けて、本日7月23日（水）より、Corneliusによる同名楽曲「Glow Within」が配信開始された。

このプロジェクトの原点は、2022年にスタートした音楽レーベル「ROUTINE RECORDS」。日々の“ルーティン（常同行動）”に潜む音に着目し、音楽として昇華するというコンセプトのもと、Cornelius（小山田圭吾）とのコラボレーションが始まった。知的障害のある作家13名の創作風景から生まれた音や声が素材となっている。

岩手県花巻市の福祉施設「るんびにい美術館」を小山田が訪問し、作家たちの現場を体験。そこから約1年半をかけ、楽曲制作、映像編集、展覧会設計が進行していった。

展覧会では、Corneliusが丁寧に構築した「Glow Within」が、映像とともに会場を包み込む。作家たちの“音のルーティン”がひとつの“声”となり響く空間は、音楽と福祉、日常と創造の境界を曖昧にしていく。銀座での展示後は、岩手・盛岡でも巡回開催される。

Cornelius（小山田圭吾）コメント

この曲「Glow Within」は、HERALBONYの松田さんから届いた一通の手紙をきっかけに生まれました。
手紙の言葉に触れ、ずっと気にかかっていたことが頭に浮かびました。過去に知的障害のある方々に対して、配慮を欠いた発言をしてしまい、批判を受けたことがあります。それ以降、自分なりにこの問題との関わり方を考えてきました。
HERALBONYの展覧会を訪れたとき、内面がそのまま現れたような線や形にひかれました。描こうとして描いたというより、内側からこぼれ出たような表現でした。
“ルーティンレコード”という構想には、無理なくなじむ感覚がありました。ふだん交わることのない人たちとの距離が、少し変わるような感覚もありました。
この曲は、そうした表現や日常の断片に触れながら、自分なりの仕方で音にしてみようと考えて制作したものです。

松田崇弥・文登（ヘラルボニー共同代表）コメント

2022年11月、社内に向けて「小山田圭吾さんと共に、知的障害のある人々が紡ぐ“日常の音”を楽曲にしたい」と発信しました。賛否がありましたが、社会に潜む偏見を音楽で越えられると確信していました。
一通の手紙を送り、小山田さんは応えてくれました。誰もが過去を持ち、未来を変えられると信じています。
重度の自閉症の兄・翔太は、今日も「ん～」「さんね」などの謎の言葉を繰り返しています。私にとっては心地よく好きな音。でも外では“奇異”と捉えられる。その“音”がCorneliusにより音楽となりました。
どうか、彼らが奏でる日常の音と、変わりゆく未来の予感に、耳を澄ませてください。

展覧会概要

展覧会名｜Glow Within -Corneliusと13人の作家の声-

【東京会場】

会期：2025年7月24日（木）〜8月11日（月）
会場：HERALBONY LABORATORY GINZA（東京都中央区銀座2丁目5-16 銀富ビル1F）
開館時間：11:00〜19:00
定休日：火曜（祝日の場合は水曜）
入場：無料

【岩手会場】

会期：2025年8月30日（土）〜9月26日（金）
会場：HERALBONY ISAI PARK（岩手県盛岡市菜園1丁目10-1 パルクアベニュー川徳1階）
開館時間：10:00〜19:00
休館日：カワトク休館日に準ずる
入場：無料
※会期中、作品の入替えあり

楽曲情報

楽曲名：Glow Within
Artist：Cornelius
Lyrics：HERALBONY
契約作家：Hiroyuki Ukai, Naoto Iguchi, Misaki Oya, Masahiko Kimura, Midori Kudo, Sanae Sasaki, Takuma Hayakawa, Nozomi Fujita, fuco:, Masahiro Fukui, Rikuto Yoshida, Kaede Wajima, Kanta Wajima
配信リンク：https://cornelius.lnk.to/GlowWithin
MV：YouTube MVリンク
配信元：ワーナーミュージック