ソウルを聴き、視る ── EYEAR RECORDSが初のコンピレーション『Seoul Compilation 01 Yin & Yang』を発表

2025年7月、韓国のエレクトロニック・アーティスト・コレクティヴ「EYEAR RECORDS」が、レーベル初のコンピレーション・アルバム『Seoul Compilation 01 Yin & Yang』を発表する。7月17日(木)の配信開始を皮切りに、7月24日(木)にはフィジカルリリースも予定されている。

EYEARは、エレクトロニック・ミュージックを主軸に活動する4名のアーティストによって構成されている。音と映像の融合を追求し、個人的かつ社会的なメッセージを込めた作品を通じて、多様な視点を提示しながらカルチャーへの貢献を目指すクリエイティヴ・ユニットである。

本作『Seoul Compilation 01』は、2024年10月に汝矣島漢江公園で開催されたメディアアート・イベント「Media Art Seoul」での野外パフォーマンスを起点に生まれたプロジェクトだ。その成果を再構築するかたちで、国内外のエレクトロニック・ミュージシャンと協働し制作された。全13曲に加え、7つの映像作品と1本のライブ映像、さらには多様なコンテンツを収録するなど、音と映像が交差するコンセプチュアルなコンピレーションとなっている。

音楽的にはテクノやエレクトロニックを基調としながらも、韓国の伝統楽器や音素材を大胆に取り入れている点が特徴である。それらは大学の研究資料やヴァーチャル・インストゥルメント、フィールドレコーディングなどを通じて再解釈され、韓国的アイデンティティの探求が図られている。全体を貫く象徴的なモチーフは「ソウル」── 都市としてのソウル、文化としてのソウル、人間の内面としてのソウル ── である。

中でも注目すべきは、手話アーティストGhootreeをフィーチャーしたトラック「A1」「B1」。韓国語ナレーションによる長尺の音声パフォーマンスが展開され、アルバム全体の主題を体現する楽曲として位置づけられている。

たとえば、B面の冒頭を飾る「B01|이명(earring) – A daughter 02 (ft.Ghootree)」では、以下のような印象的な言葉が響く。

Seoul. Seoul. Seoul. Seoul.

Where things begin, how they unfold,
what they become—and what it all means.

What was, what is, what’s yet to come…
and the question that follows.

都市・ソウルに生きる人々と、その日常から浮かび上がる問いを音で描き出す本作は、単なるコンピレーションにとどまらず、現代の都市文化を映し出す鏡でもある。

プロモーション期間は7月17日から30日まで。SNSやカードニュースなどを通じた柔軟な広報が予定されている。

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