ダンサーこそが最高の美 ── ロバート・ハインデル没後20年展が広島・新潟で開催

ひたむきにリハーサルに挑むダンサーたち。その一瞬の美を描き続けた“現代のドガ”ロバート・ハインデルの没後20年を記念し、原画・版画約20点が公開される特別展が広島と新潟で開催される。新作も含む希少な作品群が一堂に会するこの機会は、彼の芸術人生を振り返る上で見逃せない場となるだろう。

「神々しいまでに鍛えられた肉体がひたむきに努力を重ねる姿そのものは、人間が到達する最高の美的領域である」──そう語り、バレエダンサーたちの一瞬の動きをキャンバスに捉え続けた画家、ロバート・ハインデル。

その没後20年にあたる2025年、彼の軌跡を辿る展覧会が広島・新潟の2会場で開催される。展示作品には、新発表となる版画《Red Bar(レッドバー)》《In the Wing(イン・ザ・ウィング)》《White Skirt VI(ホワイトスカートⅥ)》を含む原画・版画あわせて約20点が揃う。人間の内なる情熱と身体の美を静謐に描き出すその筆致は、今もなお強く観る者の心を打つ。

ハインデルは1938年アメリカ生まれ。イラストレーターとしてキャリアをスタートさせ、1968年には『TIME』誌の表紙を飾るなど第一線で活躍。1979年にはハミルトン・キング賞を受賞し、ファインアートの世界へ転向する。以降、欧米の名門バレエ団の稽古場に取材を重ね、舞台裏の瞬間を描いた作品群で「現代のドガ」と称されるようになる。

彼の作品は、故ダイアナ妃や高円宮殿下、ジョージ・ルーカスやアンドリュー・ロイド・ウェーバーら世界の著名人にも愛された。日本では1992年の初来日以降、定期的に展覧会が開催され、2005年に逝去して以後もその人気は衰えていない。NHKやテレビ東京などでも特集が組まれ、多くの人々にその美の本質を届けてきた。

今回の展覧会では、身体表現の極致ともいえるバレエのリハーサル風景を通して、ハインデルが生涯追い求めた「人間の美」の本質に触れることができる。

【広島会場】
会期:2025年7月22日(火)~8月4日(月)10:00~19:30(最終日は16:00閉場)
会場:そごう広島店 本館8階 美術画廊(〒730-8501 広島市中区基町6-27)

【新潟会場】
会期:2025年7月23日(水)~28日(月)10:00~19:00(最終日は16:00閉場)
会場:新潟伊勢丹 7階 イセタンアートギャラリー「SUMMER ART FAIR」内(〒950-8589 新潟市中央区八千代1-6-1)

企画・お問い合わせ:株式会社アートオブセッション
公式サイト:https://www.art-obsession.co.jp

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