TOPS、Ghostly Internationalと契約し新章へ──5作目となる最新作『Bury the Key』を8月22日にリリース

モントリオール出身のインディ・ポップ・バンド、TOPSがGhostly Internationalと契約し、約5年ぶりとなるニュー・アルバム『Bury the Key』を2025年8月22日にリリースすることが発表された。現在、先行シングルとして「ICU2」「Falling on my Sword」「Chlorine」の3曲がMVと共に公開中である。

TOPSは、ジェーン・ペニー(ヴォーカル/フルート)、デビッド・キャリエール(ギター/ソングライター)、ライリー・フレック(ドラム)、マルタ・チコジェビッチ(キーボード)による4人編成。2010年代初頭よりモントリオールのDIYシーンで頭角を現し、そのレトロでソフトなポップ・サウンドは、シーンの先駆者として多くのリスナーを魅了してきた。

Ghostly Internationalからのリリースとなる今作『Bury the Key』は、彼らにとって通算5作目のアルバム。過去作で培った洗練されたメロディ・センスを保ちつつ、本作では“より邪悪なTOPS”とでも呼ぶべき、新たなサウンド・アプローチが展開されている。セルフ・プロデュースによって構築された楽曲群は、幸福や快楽主義、自己破壊、薬物、喪失といったテーマを内包しつつも、あくまでグルーヴィかつメロディアスに仕上がっているのが印象的である。

録音は2023年の冬に始まり、スタジオでの共同作業を通じて徐々に方向性を明確化。70年代の税務署を思わせるという奇妙なスタジオ空間のなかで、架空のキャラクターを紡ぎながら、個人的な感情と社会的観察が交差する楽曲が生まれていった。「Wheels at Night」では孤独を、「Annihilation」では文化的アイコンの喪失を、「Chlorine」では中毒性ある愛と破壊の二面性をテーマに、それぞれ異なる質感と物語が描かれている。

また、ヴォーカリストのペニーは2024年に初のソロ作を控えており、TOPSとしての活動と並行しながら自身の音楽表現も深化させている。ギタリストのキャリエールはDVC RefreshmentsやBorn At Midniteでも活動中で、本作では音色とテクスチャーの構築においてそのセンスがいかんなく発揮されている。キーボーディストのマルタは今作でより作曲に関与し、コーラスも担当するなど、TOPSの新たな核としての存在感を示している。

TOPSの魅力は、派手な革新ではなく、誠実で深みのある音楽的進化にある。2020年の前作『I Feel Alive』からの5年間、彼らは表現の幅を広げ、より鋭く、より奥行きのあるポップへと進化した。本作『Bury the Key』は、その結晶と言える一作である。

作品情報


アーティスト名:TOPS
タイトル:Bury the Key
レーベル:PLANCHA / Ghostly International
発売日:2025年8月22日
フォーマット:CD(解説・歌詞・対訳付き)
価格:2,200円+税(予定)
収録曲
01. Stars Come After You
02. Wheels at Night
03. ICU2
04. Outstanding in the Rain
05. Annihilation
06. Falling on my Sword
07. Call You Back
08. Chlorine
09. Mean Streak
10. Your Ride
11. Standing at the Edge of Fire
12. Paper House

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