ロマンスと霊性が交差するサウンドスケープ ── ジョイ・スフィアズ・リーズ、デビュー作『Solina』リリース

ジャンルの枠を越えて現代の音楽シーンに多彩な足跡を残す3人のクリエイターが新たなユニット、ジョイ・スフィアズ・リーズとして結集。デビュー・アルバム『Solina』が、2025年5月23日に〈BBE Music〉よりヴァイナルおよび配信形式でリリースされる。

本作に名を連ねるのは、オーストラリア/Naarm拠点のシンガー・ソングライターであり〈30/70〉のフロントを務めるアリーシャ・ジョイ、UKアンダーグラウンドから長年支持を集めるプロデューサー/DJのヒドゥン・スフィアーズ(Tom Harris)、そしてジャズとクラブ・サウンドの最前線を駆ける鍵盤奏者/プロデューサーのフィン・リース。それぞれがシーンを横断しながら育んできた感性を持ち寄り、チルアウト、バレアリック・ハウス、ストリート・ソウル、オルタナティブR&B、そしてジャズをも包み込む、緻密かつ親密な音響世界を構築した。

祈りと身体性をつなぐ“スピリチュアル・クラブ・アルバム”

『Solina』は、単なるコラボレーションではない。リード・プロデュースを担うヒドゥン・スフィアーズが全体の基盤を構築し、フィン・リースがハーモニーとシンセワークの設計を指揮。そこへアリーシャ・ジョイのソウルフルで詩的なリリックと歌声が有機的に絡み合い、濃密な音のレイヤーが生まれている。

全編にわたり「連携」と「祈り」をテーマとしたこの作品は、ロマンス、スピリチュアリティ、自然との結びつきなど、多面的な視点から“自己と他者を結ぶための音楽”を追求している。深いグルーヴの中に忍ばせたメロディックなテーマと叙情的なマントラは、聴く者を内省と覚醒へと導く。瞑想的でありながら、身体性も失わない本作は、まさに“スピリチュアル・クラブ・アルバム”と呼ぶにふさわしい。

錚々たる経歴を持つ3人の集合体──ジョイ・スフィアズ・リーズとは

ユニットの核となるのは、それぞれが高い評価を受けてきたソロ・アーティストたちである。

アリーシャ・ジョイは、〈Rhythm Section〉や〈Brownswood〉をはじめとする名門レーベルに名を連ねるオーストラリアのヴォーカリスト/プロデューサー。リードを務める〈30/70〉では、スピリチュアル・ジャズとネオソウルを横断する革新的なスタイルを確立してきた。

ヒドゥン・スフィアーズは、ペッカムを拠点に〈Church〉や〈Scissor and Thread〉、そして自身のレーベル〈Fruit Merchant〉などから作品を発表してきたUKの才人。10年にわたるキャリアで築いた多彩なプロダクション・スタイルが本作でも存分に発揮されている。

そしてフィン・リースは、〈Close Counters〉などにも関わりながら、メルボルン/Naarmのジャズ~ダンス・ミュージック・シーンで存在感を放つキーボーディスト。〈Mr. Bongo〉からのソロ作品も注目を集めており、ジャンルを跨ぐ高い音楽的リテラシーを持つ。

アナログ限定仕様でのリリースも

『Solina』は見開きジャケット仕様の限定LPとしてもリリースされる。美しく仕上げられたアートワークとともに、ヴィニールの温もりある質感で本作を体験できるのも魅力のひとつだ。エディ・チャコンやシャーデーといった洗練されたサウンドのファンにとって、まさに必携の一枚となるであろう。

ジョイ・スフィアズ・リーズ – 『Solina』
レーベル:BBE Music
発売日:2025年5月23日
フォーマット:アナログ盤、配信
ジャンル:Electronic / Chill-Out
カタログ番号:BBE805ALP

Tracklist
SIDE A

  1. Caught in a Wind
  2. Trust the Feeling
  3. Cave Sands
  4. Surrender Love

SIDE B

  1. When Will The Day Come
  2. Promised Me Love
  3. Delta Spirit
  4. Always Leaving
  5. Surrender Love Reprise

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