エド・シーラン、新章開幕──最新シングル「Sapphire」で描くボーダーレスな夏の祝祭

2025年6月6日

エド・シーランが、2025年6月6日（金）に最新シングル「Sapphire / サファイア」を配信リリースした。この楽曲は、2025年9月12日（金）に発売されるニューアルバム『PLAY』に収録される1曲で、明るく力強いポップサウンドと多文化の音楽要素が融合した、夏を象徴するような作品に仕上がっている。

「Sapphire」のテーマは、“つながり”と“純粋な喜び”。エドのボーカルに、インドの国民的アーティストであるアリジット・シン（Arijit Singh）が参加。シタールや南アジアの打楽器、バッキングボーカルが重なり、国境を越えたサウンドが生まれている。プロデュースは、イリヤ・サルマンザーデ、ジョニー・マクデイド、サヴァン・コテチャが担当。エドが得意とする親しみやすいメロディに、スケールの大きな音像が加わっている。

このシングルは、アルバム『PLAY』の制作初期に完成した重要な1曲。エド自身が「この曲によってアルバムの方向性が決まった」と語るほどで、レコーディングはインドのゴアで行われた。現地のミュージシャンとともに作り上げたこの曲は、制作過程からしてグローバルかつクリエイティブなものだった。さらに、今年のインドツアー中に撮影されたミュージックビデオも公開されており、インドの美しさや文化が視覚的にも表現されている。

なお、アリジット・シンがより多くのパートを担当するパンジャビ語バージョンも数週間以内にリリース予定。アルバムの中でもエド自身が最も気に入っている楽曲とのことで、今後の展開も要注目だ。

ニューアルバム『PLAY』は、長年続いた「Mathematics」シリーズに区切りをつけたあと初となるオリジナル作品。インドやペルシャの音楽文化、幼少期から慣れ親しんできたアイルランドのフォークミュージックにインスパイアされており、ジャンルや国境を超えた“ボーダーレスな音楽”がアルバム全体に通底している。

アコースティックやバラードといった従来のエドらしい作風も健在で、シンガーソングライターとしての芯はそのままに、新しいサウンドへの挑戦が強く感じられる内容になっている。