『past present』——時を超えた音の詩、マーク・ドクライヴ=ロウの新境地

マーク・ドクライヴ=ロウが放つ最新作『past present (tone poems across time)』が2025年4月18日に発表される。本作はジャズを基軸としながらも、アナログ・シンセとフィールド・レコーディングを巧みに融合させた、アンビエント・ジャズの傑作と言える。

本作は、マークの個人的な探求の結晶であり、家族、遺産、そして癒しに対する深い考察が込められている。特に、彼の亡き父が70年前に日本を縦断した旅の記憶をたどることをテーマに据え、音楽的にも精神的にも時間を超える作品となった。父であるロビン・ドクライヴ=ロウは、1953年にニュージーランドから日本へ渡り、広島、京都、鎌倉に住みながら20年間を過ごした。マークは、2023年に日米友好基金の奨学金を受け、父の足跡をたどるために4カ月間日本に滞在。この経験がアルバム全体のコンセプトに深く影響を与えている。

録音は、カリフォルニア州ポモナのアナログ・シンセスタジオ「The Breath」と、日本各地の聖地でのフィールド・レコーディングを組み合わせて行われた。プロデューサーでありパーカッショニストでもあるカルロス・ニーニョは、長年にわたりマークの音楽的探求を見守り、彼のソロ作品の制作を強く勧めた。「本作は繊細で、詩的で、表現力豊か。深遠な思考、感情、人間関係、思い出が波打つように表現されている」とニーニョは語る。

アルバムには、Kuniyuki Takahashiがミキシングを手掛け、マスタリングはケリー・ヒバートが担当。ラッカー盤はグラミー賞候補歴のあるエンジニア、フランク・メリットが手掛け、音質面でも最高峰の仕上がりとなっている。

マーク自身が手掛けたライナーノーツには、彼の音楽的探求の背景と、家族のアーカイブ写真を使用したアルバムアートワークの詳細が記されている。「このアルバムが皆さんの想像と内省の旅へと誘い、思いがけない場所へと導いてくれることを願っている」とマークは語る。

目次

『past present (tone poems across time)』

レーベル:Impressive Collective/ BBE Music
フォーマット:1xLP、デジタル配信
発売日: 2025年4月18日
Genre: Jazz
Catalog Number: BBE803ALP

LP盤

  • SIDE A
    1. embrace
    2. present past
    3. reflection
    4. revelation
    5. heart
    6. acceptance
  • SIDE B
    1. forgiveness
    2. compassion
    3. past present
    4. peace
    5. gratitude

配信盤(LP盤の楽曲に加え、11曲収録)

  1. embrace
  2. present past
  3. reflection
  4. revelation
  5. heart
  6. acceptance
  7. forgiveness
  8. compassion
  9. past present
  10. peace
  11. gratitude

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