
冥丁が2019年に発表したアルバム『小町』が、初めてCD化され、廃盤となっていたアナログ盤もリイシューされることが決定。発売は4月18日。
広島在住の音楽家・冥丁は、日本の昔ながらの情景や空気感を音楽で表現し、国内外で高い評価を得ている。『小町』は、彼がMétron Recordsからリリースしたセカンド・アルバムであり、制作中に最愛の祖母を亡くしたことが深く影響している。彼にとって祖母は、昔の日本らしい美意識を知る最後の世代であり、その文化や記憶を音楽として残したいという思いが、この作品には込められている。
アルバムのサウンドは、流れる水の音や街の音を取り入れた独特の世界観が特徴。ノスタルジックでありながら、現代的なビートも感じさせる。80年代の日本のアンビエント音楽や、90年代の横田進・竹村延和らの作品にも通じる雰囲気を持ち、まるで浮世絵や雅楽の世界を音で描いたような仕上がりだ。
収録された12曲は、それぞれが小さな音の風景を作り出し、どこか懐かしい気持ちにさせると同時に、古いものと新しいものが混ざり合う日本の今を映し出している。その世界観は、川端康成や夏目漱石の小説、小津安二郎や宮崎駿の映画にも通じるものがある。
冥丁の音楽が描く「失われつつある日本の美しさ」を、もう一度じっくりと味わう機会となるだろう。
『小町』
April 18, 2025Label: PLANCHA / Métron Records
Cat#: ARTPL-231CD / ARTPL-231LP
Format: CD (初CD化) / LP
Release Date:
Price: 2,500yen + tax (CD) / 4,800yen + tax (LP)
試聴: https://metronrecords.bandcamp.com/album/komachi
CD:
01. Seto
02. Ike
03. Nami
04. Sento [Pt. II]
05. Kawanabe Kyosai [Pt.II]
06. Chouchin
07. Maboroshi
08. Sento [Pt. I]
09. Myo
10. Kawanabe Kyosai [Pt.I]
11. Shinkai
12. Utano
LP:
A1. Seto
A2. Ike
A3. Nami
A4. Sento [Pt. II]
A5. Kawanabe Kyosai [Pt.II]
A6. Chouchin
B1. Maboroshi
B2. Sento [Pt. I]
B3. Myo
B4. Kawanabe Kyosai [Pt.I]
B5. Shinkai
B6. Utano