ハンニバルの美食世界へようこそ ──『ハンニバル・レクター博士の優雅なお料理教室』が発売

マッツ・ミケルセン主演の人気ドラマ「HANNIBAL/ハンニバル」の“美しすぎる料理”の秘密がついに明かされる──。ドラマで披露された数々の美食の裏側に迫るレシピブック『ハンニバル・レクター博士の優雅なお料理教室』(ジャニス・プーン著/加藤輝美訳)が、2025年5月23日に晶文社より刊行された。

ハンニバル・レクターといえば、『羊たちの沈黙』シリーズに登場する、天才的な知性と凶悪な猟奇性を併せ持つキャラクターである。ドラマ版「HANNIBAL」では、北欧の名優マッツ・ミケルセンがその若き日を演じ、洗練された美術や映像美とともに、視聴者を戦慄と魅了の宴に引き込んだ。

そんなドラマのもう一つの主役といえるのが「食」である。本書は、その美食演出を支えたフードスタイリスト、ジャニス・プーンによるレシピ集であり、同時に撮影現場の舞台裏を描くアートブックでもある。料理が苦手な者でも楽しめるよう、レシピには詳細な手順だけでなく、撮影中の逸話や制作チームのコメント、さらには裏方スタッフや出演者の貴重な写真も収録されている。

SNSもざわついた「美しき狂気のレシピ」

本書は予約開始と同時にSNSを中心に話題を呼び、Amazonでは総合ランキング7位、料理本カテゴリでは1位を獲得。中でも「ベジタリアン・パンプキン・ラザニア・アル・デントゥーレス(入れ歯つき)」や「冷製トマト・コンソメ 血漿仕立て」といった、ブラックユーモアと美的センスが共存した料理名が注目を集めた。

帯にも記されているように、「本書はカニバル(人喰い)のための本ではありません」。あくまで“ファンニバル(ハンニバル・マニア)”と美食家のための一冊であり、当然ながら、友人を食材にすることは推奨されていない。

猟奇と芸術が交錯する晩餐会の書

レシピは【アペタイザー】【肉料理】【魚&ベジタリアン】【スープ・サラダ・サイドディッシュ】と章立てされており、「心臓のタルタルのタルト」「ビヴァリーのステーキ&キドニーパイ」「カリフラワーの脳のロースト」など、タイトルだけで想像力を刺激する料理が並ぶ。そのどれもが、ドラマの世界観と密接にリンクしており、ページをめくるごとに“もうひとつのハンニバル体験”が味わえる構成となっている。

著者のジャニス・プーンは、ドラマ「ハンニバル」の世界を形づくった美術・食演出の中核を担った人物。彼女の運営するブログ「Feeding Hannibal(ハンニバルの食卓)」も、熱狂的ファンの間では伝説的な存在であり、本書はその延長線上にある「集大成」といえるだろう。

書籍情報

  • 書名:ハンニバル・レクター博士の優雅なお料理教室
  • 著者:ジャニス・プーン 著/加藤輝美 訳
  • 定価:3,630円(税込)
  • 仕様:B5変型判・並製・248ページ
  • ISBN:978-4-7949-7469-3
  • 発行:晶文社
  • 発売日:2025年5月23日
  • 書籍サイト:https://www.shobunsha.co.jp/?p=8882

猟奇と美食が交錯する美の晩餐会──そのテーブルに、あなたも座ってみてはいかがだろうか。

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