
2025年5月13日(火)から16日(金)までの4日間、渋谷XXIにてポップアップイベント「スナックジョイサウンド」が開催された。昭和スナックのノスタルジーをまといながら、クラブカルチャーやライブパフォーマンスのエッセンスを融合したこのイベントは、まさに令和型「ネオスナック」とも言えるだろう。
各日18時からスタートするプログラムは、ラウンジタイム、DJタイム、そしてゲストタイムと流れ、終盤にはDJカラオケタイムが会場のテンションを最高潮に押し上げた。閉店前まで誰もがカラオケを楽しみ、歌い、踊り、渋谷の特別な夜をそれぞれ堪能していた様子だ。




「スナックジョイサウンド」最大の魅力は、日替わりで登場する“ママ”たちとゲスト陣の個性豊かな顔ぶれだ。
初日となる13日(火)は、新宿歌舞伎町で幻想的な世界観を演出するコンセプトカフェ&バー「深海浪漫」の“なまこまこ”がママとして登場。14日(水)には、代官山Saloonから“よしみ&Friends(とんだ林蘭・亜樹)”が店を仕切り、独特のアート感覚をスナックに持ち込んだ。15日(木)には、ゆるさと親密さを武器に来場者を包み込んだ「のんべえず」がママとして登場。笑いあり涙ありの“酔いどれエンタメ”で、来場者との距離を一気に縮めた。そして最終日16日(金)は、「カワイイモンスターガールズ」とDJ KARINが華やかなクロージングを担当し、祝祭のフィナーレを飾った。




お酒片手に気軽に楽しめるキャッシュオン形式、1ドリンク1000円という親しみやすいエントランス料金も、スナックならではの温かさを演出していた。ドリンクメニューもこの日のために特別に、サントリーの「碧Ao」を使用した海薫るハイボールやボトルでの提供、さらに「知多」「メーカーズマーク」「ビアボール」などが用意された。
渋谷の夜に出現したこの“スナック”は、単なる懐古趣味ではない。そこには、人と人とが再び「顔を合わせる」ことの価値を、カラオケとミラーボールの光のもとで再発見するような、柔らかな連帯感があった。

REPORT: VETHEL