
J-POP黄金期の名曲を、現代の音楽感性で再構築するプロジェクト『Newtro』。その第38弾として、安室奈美恵の代表曲「SWEET 19 BLUES」をボカロP・shikisaiとシンガー・mahinaがリメイク。2025年5月16日18時より、ミュージックビデオがYouTubeで公開された。

「SWEET 19 BLUES」は1996年、小室哲哉のプロデュースのもとリリースされた安室奈美恵の代表曲である。19歳という多感な時期の揺らぎや葛藤を描いた歌詞と、スタイリッシュなサウンドで当時の若者の心をとらえた本作は、90年代J-POPの象徴として、世代を超えて語り継がれている。
今回の『Newtro』バージョンでは、shikisaiによるLofiピアノを軸とした静謐なアレンジが光る。原曲のスモーキーな質感を残しながらも、余白を活かしたサウンドが楽曲に新たな奥行きをもたらしている。shikisaiは「寂しさの中に暖かさがあるアレンジに仕上げた」と語り、ノスタルジックな空気の中にも優しく包み込むような雰囲気が漂う。

ボーカルを務めるのは、独特の低音とエモーショナルなハイトーンを併せ持つシンガー・mahina。深く沈むような語り口で“19歳のブルース”に寄り添い、切なさとともに柔らかな希望をにじませる表現を見せている。幼少期から安室奈美恵のファンだったというmahinaは、「この曲に再び出会えたことで、当時の自分の心を救ってくれた原曲の魅力を改めて実感した」とコメントしている。
本作のメインビジュアルは、イラストレーター・くにゃもんが手がけた描き下ろし。レトロと現代が交差する『Newtro』の街並みを背景に、スマートフォンをいじりながら誰かを待つ若い女性の姿を描写している。淡い色彩と構図のバランスが絶妙で、音源が持つ空気感とも美しく響き合っている。
『Newtro』は、過去の名曲をアーティストとイラストレーターが再構築し、“今”の価値観と美学でアップデートする音楽プロジェクトである。古き良きものと新しさが交差する「近未来都市」のような世界観を舞台に、音楽とビジュアルの融合でカルチャーを再定義している。
安室奈美恵のレガシーが、shikisaiとmahinaという現代の表現者たちの手によって再び息を吹き返したこのコラボレーションは、単なるリメイクにとどまらず、“リバイバルのその先”を見据えた新しい音楽体験を提示している。
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