ゴミが音になる。分別×音楽の新UX「Trash Party」がCHIMERA GAMESで初公開

日常的な“ゴミを捨てる”という行為を、音楽と融合させた新しいUX体験「Trash Party(通称:ゴミパ)」が、5月17日・18日に開催されるCHIMERA GAMES Vol.10で初披露される。

プロジェクトを手がけるのは、体験設計と空間演出に強みを持つ株式会社博展と、日本最大級のアーバンスポーツフェスを主催するCHIMERA Union。ごみの分別という社会課題にエンタメの要素を掛け合わせ、来場者の行動変容を促す新たな試みとなっている。

“捨てる”が“鳴る”に変わる——分別体験のエンタメ化

「Trash Party」では、来場者がゴミを分別する動作からリアルタイムで音が生成され、その場でDJが“ゴミ音”によるライブパフォーマンスを展開する。単なる分別体験では終わらず、音楽と連動することで参加者の感情を動かし、印象に残る体験へと昇華させている。

会場にはモバイル回収ユニット「Picking Bicycle」も登場。これは、会場内でゴミを収集しながら音の素材を集める自転車型ユニットで、パフォーマンスに使われる音源の“収集装置”として機能する。

集めた音はその場で即興音楽に使われるほか、今後アーカイブ化され、体験の“記録”としても残される予定だ。

体験設計×サステナビリティのリアルな実装

今回の取り組みの背景には、博展が掲げる「体験価値の創出と環境負荷低減の両立」というビジョンがある。サステナブル・ブランド国際会議への参加や資源循環型イベントの実装など、博展は長年にわたりサステナビリティ領域に注力してきた。

イベントの現場で日常的に生まれる“ゴミ”という課題に対し、啓発やルールではなく、「体験そのもの」で行動を変える仕組みをつくる。このプロジェクトは、体験設計を通じてサステナブルなアクションを生む新しいアプローチの一例といえる。

音×運動のインタラクティブ体験も展開

「Trash Party」が展開されるミュージックアスレチックエリアには、その他にも体と音を連動させた体験コンテンツを実装。

  • Sound Step On
    木箱の上を歩くと、足裏の動きに応じてさまざまな音が鳴る体験コンテンツ。中には自然素材(石・木片・大豆など)が詰められており、歩くだけでリズムが生まれる。靴を脱げば、足裏からの感覚も得られ、没入感が高まる設計。
  • Pump Up Drumming
    音に合わせてジャンプすることで、中央の風船がどんどん膨らんでいく。ジャンプのリズムが揃うと風船の動きが大きくなり、体験がさらに盛り上がる。音・光・身体の動きを一体化させたアクティブコンテンツ。

フェスの場を「社会実験フィールド」へ

CHIMERA GAMES Vol.10のテーマは「全人類アソビだおれ」。今回はそのコンセプトをさらに進化させ、「感情設計×事象創出×社会実装」をキーワードに掲げている。
「Trash Party」はその象徴的なコンテンツとして位置づけられており、UXデザインの可能性を実験・検証するフィールドとしても注目を集めている。

イベント情報

行動を変えるには、ルールや義務ではなく“楽しさ”が鍵になる。
Trash Partyは、分別という社会課題に対して、体験と感情でアプローチする新たなモデルケースとなりそう

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次