
スコットランドのスタジオで、BiXXとMark Sherryには秘密のシグナルがある。音が「行きすぎた」と感じた瞬間、どちらかが黒板を爪で引っ掻くジェスチャーをする ── それだけで、その音は最終トラックから消える。信頼があるからこそ成立する暗黙のルールが、この2人の関係の核心を示している。9月25日、Outburst Recordsより「Searchlight」をリリースする3者の物語は、まさにその信頼から始まった。
「美女と野獣」 ── BiXXが語るふたつの引力
BiXXが「Searchlight」を語るときに使うのは「Beauty and the Beast」という言葉だ。彼が「Techlifting」と呼ぶ概念 ── アップリフティングなメロディとハード・ドライヴィングなテック・エネルギーの融合——が、この曲の設計図だ。BiXXが美しく感情的なブレイクダウンとアップリフティングなメロディを担い、Mark Sherryがテック・トランスの力強いグルーヴ、精緻なボーカル配置、コール&レスポンスの要素で応える。年に一度スコットランドのスタジオを訪れ、互いの本能がぶつかり合う中から生まれる音楽——それが「Searchlight」だ。
80%完成した楽曲に、スーが降臨した
制作の8割が完成した段階で、Mark Sherryのチームがひとつの提案をした ── Sue McLarenに声をかけよう、と。当初は別のボーカルを仮置きしていたが、McLarenのフィニッシュ・ボーカルが届いた瞬間、曲の「正体」が変わったとBiXXは語る。ハードなプロダクションを包む彼女の柔らかくスムースなデリバリーが、楽曲の中心にあるアップリフティングな感情を際立たせる。
BiXXにとってMcLarenは憧れの存在だった。「Perfect Storm」「Nowhere Left to Hide」「Hands of Time」——トランスへの愛を育てた時代に何度も聴いた声の持ち主だ。2020年、まだ無名だったBiXXが「Still We Rise」のメロディを持ちかけたとき、McLarenは承諾してくれた。その曲はBeatport1位を記録し、今回の再タッグへとつながっている。

「Searchlight」という言葉に込めた意味
Sue McLarenとSusie Ledgeによって書かれた歌詞は、解釈の余地を意図的に残している。BiXXにとって「サーチライト」とは、人生において信頼できる誰かがそこにいるという感覚だ ── 見守り、自信を与え、安心を届ける存在。それは他者であることも、あるいは個人にとっての高次の力であることもある。信頼を核に構築されたコラボレーションが、信頼をテーマにした歌詞と交差する ── その一致がこの曲に独特の奥行きをもたらしている。
Beatport Top 10常連、「Still We Rise」「Victoria」の2曲でナンバーワンを記録、Spotifyで年間300万再生超 ── 「音楽はビークルであり、インスピレーションがメッセージだ」というBiXXの哲学が、最も強い形で結実した一枚だ。
BiXX × Mark Sherry × Sue McLaren「Searchlight」
Outburst Records 2026年9月25日リリース
Pre-Save / Stream:https://outburst.lnk.to/Searchlight
