世界最高峰と称されるニューヨークのメトロポリタン・オペラ(MET)による最新公演《フィガロの結婚》が、METライブビューイング2024-25シーズン第6作目として、5月30日(金)から全国の映画館で公開される。
なお、東京・東劇のみ6月12日(木)まで2週にわたって上映予定となっている。

本作は《セヴィリャの理髪師》の後日譚にあたり、理髪師フィガロと小間使いスザンナの結婚式当日を舞台に、恋と仕返しが入り乱れるドタバタ劇が繰り広げられる。
モーツァルトが描いた音楽は、ユーモアと人間味にあふれ、喜劇オペラの中でも屈指の傑作とされている。

演出はクラシカルかつ豪華なセットを生かした1930年代風の舞台設定。METでも人気の高いプロダクションのひとつだ。
指揮を務めるのは、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の首席指揮者兼芸術監督を務めるヨアナ・マルヴィッツ。ドイツの主要オーケストラを率いる初の女性指揮者として、国際的にも注目を集めている。

配役には、実力と個性を兼ね備えた歌手陣が揃った。
フィガロ役には、この役を得意とするバスバリトンのマイケル・スムエル、スザンナ役にはMETライブビューイング初登場となるソプラノのオルガ・クルチンスカ。
伯爵夫人役は、高貴な佇まいと美しい声を持つフェデリカ・ロンバルディ、アルマヴィーヴァ伯爵役にはバリトンのジョシュア・ホプキンス。
また、思春期の小姓ケルビーノを演じるのは、ズボン役で定評のある若手メゾソプラノのサン=リー・ピアースとなっている。
公開に先がけて、予告編および劇中の歌唱映像7本も公開された。
伯爵夫人役による繊細なアリア、ケルビーノの心の揺れを表現したナンバーなど、作品の魅力が垣間見える内容となっている。
恋の駆け引きと策略が交差し、笑いとスリルに満ちた展開の末に迎えるフィナーレは、爽快感とともに深い感動を呼び起こす。
モーツァルトの音楽とともに、極上の喜劇オペラ体験を映画館のスクリーンで味わってみたい。
《フィガロの結婚》上映情報
上映期間:2025年5月30日(金)〜6月5日(木)※東劇は6月12日(木)まで
上映館:東劇、新宿ピカデリー ほか全国21館
上演時間:3時間40分(休憩1回)
指揮:ヨアナ・マルヴィッツ
演出:リチャード・エア
出演:マイケル・スムエル、フェデリカ・ロンバルディ、オルガ・クルチンスカ、ジョシュア・ホプキンス、サン=リー・ピアース ほか