黄昏に溶け合う声と言葉 ── YOALが描く越境フォークの静かな交差『Gloaming』

東京とスコットランド、ふたつの風景がゆっくりと重なり合う。シンガーソングライター Satomimagae と、スコットランドの音楽家 Euan Alexander Millar-McMeeken によるコラボレーション・デュオ YOAL が、デビューアルバム『Gloaming』を2026年5月8日にリリースする。あわせて、Satomimagaeの出演ライヴ4公演も発表。音源とライブの両軸で、この静謐なプロジェクトが動き出す。

距離が“対話”に変わるまで

YOALの始まりは、ひとつのリミックス依頼だった。Euanが自身のプロジェクトであるGlacis名義の作品に際し、Satomimagaeへトラックのリミックスを依頼したことから、ふたりの交流はメールを通じてスタートする。

やがてそのやり取りは、単なる音楽制作を越え、日常の観察や互いの文化への関心へと広がっていく。物理的な距離を隔てながらも、言葉と音による対話が積み重なり、アルバム『Gloaming』というかたちへと結実した。

日本語と英語、フォークの感性が交差する場所

本作で響くのは、英語と日本語が自然に混ざり合う独特の音楽的風景だ。両者はそれぞれのルーツにあるフォークの手法を、意識的/無意識的に取り込みながら、旋律、テンポ、トーンの随所にその影響を滲ませている。

それは単なる“融合”ではない。異なる文化が並列に存在しながら、静かに共鳴し合うような状態 ── 『Gloaming』は、そんな繊細なバランスの上に成り立っている。

タイトルが意味する“黄昏”のように、昼と夜、現実と夢、言語と感性の境界がゆるやかに溶けていく。

音と対話が編み上げた、慎ましくも深い作品

『Gloaming』は、音楽的な交差であると同時に、対話そのものの記録でもある。遠く離れた場所にいながら、互いの文化や感覚に耳を傾け続けた結果、作品には親密さと温度が宿っている。

派手さではなく、静かな持続力。即効性ではなく、時間をかけて染み込むような響き。

このアルバムは、リスナーにそっと寄り添いながら、内側にある風景を呼び起こす。

Lost Tribe Soundが紡ぐシリーズの一作

本作は、レーベル Lost Tribe Sound による三部構成シリーズ「Moss & Melee」の一環としてリリースされる。

同シリーズでは、SeabuckthornやDaniël Jolan (‘t Geruis)、Civic Hallなど、多様なアーティストによる作品が展開予定。自然や記憶、感覚に寄り添う音楽群の中で、『Gloaming』はひときわ繊細な輝きを放つ一枚となりそうだ。

なお、フィジカルは200枚限定のCDとしてリリース。厚手の両面プリント仕様ジャケットに加え、日本語と英語の歌詞ブックレットが付属する。

Satomimagae、各地でのライブ出演も決定

アルバムのリリースに先駆け、Satomimagae は3月から5月にかけて国内4公演に出演する。

三軒茶屋の space orbit、渋谷の WWW X、大阪・難波ベアーズ、そして代官山UNITと、都市ごとに異なる文脈の中でその音楽が響く予定だ。

アルバム『Gloaming』の世界観が、ライブ空間でどのように立ち上がるのかにも注目したい。

Release Info

YOAL(Satomimagae & Euan Alexander Millar-McMeeken)
『Gloaming』

リリース日:2026年5月8日
レーベル:Lost Tribe Sound
フォーマット:CD / Digital

Website: https://satomimagae.jp
Twitter: https://twitter.com/satomimagae
Instagram: https://www.instagram.com/satomimagae/
Bandcamp: https://satomimagae.bandcamp.com/

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