「今日だけの嘘」から始まる奇跡 ── 『エレノアってグレイト。』、スカーレット・ヨハンソン監督デビュー作が日本公開へ

第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門、第50回トロント国際映画祭オフィシャル・セレクションに選出された話題作『エレノアってグレイト。』が、2026年6月12日より全国順次公開される。メガホンを取ったのは、ハリウッドを代表する俳優スカーレット・ヨハンソン。長編初監督作となる本作は、ユーモアと優しさを携えたニューヨーク発のヒューマン・ストーリーだ。

嘘がつないだ、世代を超える友情

物語の主人公は、長年連れ添った親友を亡くし、孤独の只中にいる老婦人エレノア。ふとしたきっかけで迷い込んだホロコースト生存者の自助グループで、彼女は“今日だけの嘘”を口にする。それは亡き親友の半生を、自身の物語として語ることだった。

やがてその言葉は、母を亡くしたジャーナリスト志望の学生ニナの心を打つ。世代も背景も異なる二人は、奇妙な共犯関係のなかで新たな友情を育んでいく。しかし、悪意なき嘘はやがて思わぬ波紋を広げ ── 。

分断が深まる現代社会において、“語り継ぐこと”と“誰かと出会い直すこと”の意味を、軽やかなタッチで問いかける。

96歳、キャリア絶頂期 ── ジューン・スキッブの存在感

型破りでチャーミングなエレノアを演じるのは、御年96歳の名優ジューン・スキッブ。『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされ、近年も主演作で喝采を浴びる彼女が、本作でも圧倒的な生命力を見せる。

ニナ役には『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』などで注目を集めたエリン・ケリーマン。さらに、ニナの父を演じるのは『それでも夜は明ける』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたキウェテル・イジョフォー。世代もキャリアも異なる実力派が揃い、物語に奥行きを与える。

ニューヨークという“生活の現場”を撮る

撮影を手がけたのは、『ロスト・ドーター』などで知られるエレーヌ・ルヴァール。観光地としてのきらびやかさではなく、生活の匂いが立ち上るニューヨークの素顔を切り取る。音楽はダスティン・オハロランが担当し、繊細な旋律で物語を静かに包み込む。

脚本は、トリー・ケイメンが自身の家族史をもとに8年をかけて執筆。ヨハンソンはその物語に深く共鳴し、初監督を決意したという。本作は、彼女の祖母ドロシー・スターンに捧げられている。

やさしさは、まだ間に合う

右を向けば対立、左を向けば正論が飛び交う時代。それでも、人は誰かの物語を通して、もう一度つながることができる。

『エレノアってグレイト。』は、老いと若さ、家族の確執、ホロコーストの記憶という重いテーマを抱えながら、最後には確かなぬくもりを残す。

エレノアの姿を見届けたとき、きっとあなたも小さくつぶやくだろう ── “グレイト”と。


6月12日(金)より新宿バルト9ほか全国順次公開

監督:スカーレット・ヨハンソン 脚本:トリー・ケイメン

出演:ジューン・スキッブ、エリン・ケリーマン、ジェシカ・ヘクト、リタ・ゾーハー、キウェテル・イジョフォー

キャスティング:エレン・ルイス、ケイト・スプランス 音楽監修:ランドール・ポスター 音楽:ダスティン・オハロラン

衣装デザイナー:トム・ブローカー 編集:ハリー・ジャージアン プロダクションデザイナー:ハッピー・マッシー

撮影:エレーヌ・ルヴァール

エグゼクティブプロデューサー:ルーシー・キース、ジェニー・ハルパー、ピーター・ソビロフ、ミシェル・ソビロフ、アンドリュー・カロフ、アンジェラ・カードン、ジェイミー・ヒース、スティーヴ・サロウィッツ、ジャスティン・バルドーニ、ラージ・キショー・カワー、エズラ・ガベー、ジャン・マカドゥ、シャルロット・ドーファン、ロバート・ケッセル、スーザン・リーバー、トリー・ケイメン、エリン・クレシダ・ウィルソン

プロデューサー:スカーレット・ヨハンソン、ジョナサン・リア、キーナン・フリン、トゥルーディ・スタイラー、セリーヌ・ラトレイ、ジェサミン・バーガム、カラ・デュレット

2025年|アメリカ|ビスタ|カラー|98分 | 配給:東映ビデオ
© 2025 ELEANOR INVISIBLE FILM, LLC AND TRISTAR PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.


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