
アンダーグラウンド・ダンスシーンの気鋭プロデューサー“サチャ・ロボッティ”が、オルタナティブ・ロックの革新者ペリー・ファレルを迎えた最新シングル「Words」をリリースした。本作は、来るデビュー・アルバム『I, Robotti』へと連なる重要な一章。リリースはDirtybirdより。
「言葉が邪魔をする時もある」 ── 語られない想いの重さ
楽曲の核となるのは、ペリー・ファレルによる印象的なリフレイン「Sometimes… words get in the way」。伝えきれない感情や、あえて語らない選択が持つ重みをテーマに、歌詞とビートが繊細に呼応する。言語よりも身体的なリズムや動きが意味を運ぶダンスミュージックの文脈において、“沈黙”そのものを表現の中心に据えた点が際立つ。
メロディック・テクノとテックハウスを横断する音像
サチャ・ロボッティの深く重心の低いベース主導のプロダクションは、メロディック・テクノとテックハウスの間を滑らかに行き来する。そこへ、力強さと儚さを併せ持つファレルの声が重なり、クラブの高揚と内省的な余韻を同時に生み出す。フロアで機能する即効性と、リスニング作品としての奥行きを両立させたサウンドが完成した。
アルバム『I, Robotti』へと続く物語の核心
「Words」は、フェリックスやエリックD.クラークとの「Whistle Man」、シリータとの「Manifest」、シアンとジョプリンを迎えた「All Night」など、先行シングル群に続く重要な位置付けを担う。アルバム全体のテーマである“つながり”や“逃避としてのダンスフロア”を象徴する楽曲として、物語の感情的な核を形成している。
ベルリンからサンフランシスコへ ── ロボッティの進化する軌跡
ベルリンとサンフランシスコを横断しながら活動してきたサチャ・ロボッティは、ソロ・プロジェクトや自身のレーベル運営、さらにユニット活動など多彩なフィールドで創作を展開してきた。2014年の作品以降、長年にわたるDirtybirdとの関係性の中で培われたサウンドは、今作でひとつの集大成へと向かう。
ロックとレイヴを結び続けるPerry Farrellの哲学
一方のファレルは、ジェーンズ・アディクションのフロントマンとして、またフェスティバルLollapaloozaの創設者として、長年にわたりロックとエレクトロニック・カルチャーの橋渡し役を担ってきた存在だ。30年以上に及ぶキャリアの中で培われた表現哲学 ── “語られないものこそ強い”という思想が、本作でも明確に響いている。
沈黙とビート、抑制と解放。その狭間で揺れる感情を、ダンスフロアという共有空間へと昇華する『Words』。言葉を超えたコミュニケーションの可能性を、ロボッティとファレルは鮮やかに提示してみせた。

Buy/Stream ‘Words’
https://dirtybirdrecs.ffm.to/words
