幻惑のロングフォームが導くダンスフロアの叙事詩 ── Red Axes、『fabric presents』最新作で新章へ

名門シリーズ『fabric presents』に迎えられた異端の語り部

エレクトロニック・ミュージックの最前線を切り拓いてきた名門ミックス・シリーズ『fabric presents』の最新作を手がけるのは、テルアビブ拠点のデュオ、Red Axes。25年以上にわたり革新的なアーティストを招いてきたこのシリーズにおいて、彼らが提示するのは、催眠的で物語性に富んだロングフォームのダンスフロア体験だ。新作『fabric presents Red Axes』は、16曲構成で新曲やエクスクルーシヴ・エディット、そして電子音楽史を横断するセレクションを収録し、シリーズのキュレーション精神と見事に共鳴する内容となっている。

1982年のエレクトロ叙事詩を再構築する新曲

発表に合わせて公開されたのが、“Hot Rod To Hell And Back”。1982年に発表されたエレクトロの長編作品を、ダンスフロア仕様へと大胆に再構築した一曲で、Red Axesの再解釈力が際立つ。原曲の持つアシッドな躍動とサイケデリックな感触を保ちながら、現代的なグルーヴへと変換するその手腕は、彼らが単なるリミキサーではなく“物語を再編集する語り部”であることを示している。

カノンと新作が交差する16トラックの宇宙

本作には、新曲「Time To Take It」をはじめ、A Guy Called GeraldやRandom Factorなど、エレクトロニック・ミュージックの多様な系譜を示す楽曲が並ぶ。ポストパンク、アシッド、クラウトロック、コズミック・ディスコといった彼らのルーツが反映された選曲は、単なるDJミックスを超えた“音楽史の再配置”とも言える内容。荒削りなテクスチャーと歪んだメロディ、そして人間的な揺らぎを孕んだグルーヴが、時間軸を越えてひとつの物語へと収束していく。

催眠と物語性 ── Red Axesという独自のダンスミュージック

Dori SadovnikとNiv ArziからなるRed Axesは、サイケデリックかつヒプノティックなダンスミュージックで世界的評価を獲得してきた存在だ。長尺のナラティヴを重視したDJセットは、緊張と解放、空間と感情のレイヤーを丹念に積み重ねるもの。クラブの暗闇に物語を描き出すそのアプローチは、ここ10年のアンダーグラウンド・シーンにおいて際立った個性として認識されている。

ロンドンの象徴的クラブでの共演も決定

リリース翌日には、ロンドンの名門クラブfabricにて、前作のミックスを担当したDJ Tennisとの共同ヘッドライン公演も予定されている。シリーズのバトンがライブ空間で引き継がれるこの夜は、作品の世界観を実体験として味わう絶好の機会となるだろう。

ダンスフロアに刻まれる新たな叙事詩

“Hot Rod To Hell And Back”はすでに公開中、そして『fabric presents Red Axes』は3月20日にリリース予定。過去と現在、アンダーグラウンドとメインストリームを横断しながら、独自の語り口でダンスミュージックの物語を紡ぎ続けるRed Axes。本作は、彼らの創造性がシリーズの歴史に新たな章を書き加える、重要なマイルストーンとなるはずだ。

Buy/Stream: Red Axes & Man Parrish (feat. Roy Garrett) – Hod Rod To Hell And Back

https://fabric.lnk.to/presents_RedAxes

 fabric presents Red Axes Tracklist

  1. 100 Hz – Whisper
  2. Red Axes & Man Parrish (feat. Roy Garrett) – Hod Rod To Hell And Back
  3. Queen Atom – Tributemaki
  4. ID – ID
  5. James Infiltrate – Chaos
  6. Red Axes – Clear Beats
  7. The New Black – Androids Are Sexy
  8. Red Axes – Time To Take It
  9. DJ Naughty Presents Silver & Gold – Rojo Caliente
  10. Red Axes Feat Sal P – Up & Down (Red Axes Remix)
  11. A Guy Called Gerald – 202
  12. Ivan & Johnny – Balance No Bass (Red Axes Remix)
  13. Freak Seven – Nano Kids feat Aniff
  14. Red Axes – Everywhere
  15. Sluts’n’Strings & 909 – Past The Gates
    16/ Random Factor – Broken Mirror (Red Axes Remix)

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