
ドリーミーで有機的なサウンドを標榜するレーベルAll Day I Dreamが、2026年の幕開けに送り出すのは、バルセロナ拠点のプロデューサー/DJ、マケボによる4曲入りEP『The Universe』。緻密なサウンドデザインと歪んだシンセワークが織りなす、全32分のコズミックな旅路がここに広がる。
対比と推進で描く“宇宙”という物語
タイトル曲「The Universe」は、ざらついた低域と催眠的なパーカッションで幕を開け、聴き手をゆっくりと内部へ引き込む。続く「Galaxy」は浮遊感のあるリズムで視界を開き、EP全体に軽やかな重力の変化をもたらす。「Save Me」ではグリッティなベースラインと神秘的なヴォーカルが情感を深め、流れを損なうことなく感情の層を追加。ラストの「Birth Of A New Sun」はクラブ志向の高揚で締めくくられ、拡張し続けるテーマを鮮やかに結晶化させる。
バルセロナから広がるメロディックな視座
2018年のプロジェクト始動以降、マケボはAnjunadeepやLost Miracleなどの文脈で支持を集め、自身のレーベルRubicundaをAmonitaと共に設立。リー・バリッジ、セバスティアン・レジェ、ロイ・ローゼンフェルド、ティム・グリーン、ケンらからのサポートを受けながら、メロディックで情景的なハウスの現在形を更新してきた。
All Day I Dreamとの継続的な対話
彼がAll Day I Dreamに初登場したのは2019年のコンピレーション。その後もサンプラー作品への参加を重ね、2021年にはEP『Skyline』を発表している。『The Universe』は、そうした継続的な関係性の延長線上で到達した最新章だ。レーベルが掲げる“夢見るようなダンスミュージック”という理念を、より内省的かつ壮大なスケールで体現している。
フロアと内宇宙をつなぐサウンドトラック
4曲はそれぞれ異なる重力を持ちながら、ひとつの連続したストーリーとして機能する。テクスチャーの細部にまで意識が行き届いた構築美と、徐々に前進していく推進力。そのバランスが、リスニングにもクラブにも開かれた普遍性を生み出している。『The Universe』は、外宇宙の広がりではなく、フロアの内側に宿る無限を描いた作品と言えるだろう。

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https://orcd.co/theuniverseep
