
作曲家/ピアニスト・小瀬村晶が、新たな音の到達点を刻むアルバム『Reach for NAGA』を2026年2月6日に配信リリースすることが発表された。本作は、サウンド・エンジニア井口寛とともに行ったイベントでのライヴ即興演奏を記録した作品であり、先行シングル第1弾「Calm in the Night」はすでに配信がスタートしている。
イベントの一夜を封じ込めた、約20分の音のドキュメント
『Reach for NAGA』は、アルバム『MIRAI』のリリースを記念して、2025年6月に大磯SALOで開催された特別イベントのパフォーマンスをライヴ・レコーディングしたもの。ピアノ、オルガン、トイピアノ、パーカッションといった楽器に加え、井口寛がミャンマーでフィールドレコーディングしたナガ族の歌声や生活音が重なり合い、視覚的とも言える豊かな音風景を描き出す。
静謐な旋律と環境音が溶け合うその響きは、ポスト・クラシカルとアンビエントの狭間をたゆたうよう。即興演奏ならではの緊張感と、時間の流れそのものを音にしたかのような没入感が、リスナーを深い内省へと誘う。

先行シングル「Calm in the Night」が示す新たな表情
アルバムから先行配信された「Calm in the Night」は、本作の世界観を象徴する一曲だ。呼吸するように紡がれるピアノのフレーズと、遠くから立ち上がる環境音。その重なりは、夜の静けさの中でふと立ち止まり、耳を澄ます瞬間の感覚を思い起こさせる。小瀬村晶のキャリアにおける新たな表情が、ここには確かに刻まれている。
世界が注目する作曲家・小瀬村晶という存在
小瀬村晶は、最もストリーミング再生されている日本人クラシック・アーティストの一人として知られ、Pitchforkをはじめとする海外メディアからも高い評価を受けてきた。映画『朝が来る』や海外ドラマ『Love Is__』、TVアニメ『ハニーレモンソーダ』、Nintendo Switchゲーム『ジャックジャンヌ』など、ジャンルや国境を越えた数多くの映像作品を手がけ、その音楽性はデヴェンドラ・バンハートやジャイルス・ピーターソン、M83といった名だたるアーティストからも支持されている。
2025年には複数のヴォーカリストを迎えた意欲作『MIRAI』を発表し、表現の幅をさらに拡張。本作『Reach for NAGA』は、その流れの先にある、より根源的で内省的なアプローチと言えるだろう。
音楽が描く「祈り」と「記憶」のかたち
ライヴ即興という一回性の体験を、あえて作品として定着させた『Reach for NAGA』。そこには、音楽が持つ祈りの力や、記憶を紡ぐ行為そのものが刻まれている。静かながらも深く響くこの作品は、小瀬村晶のディスコグラフィーの中でも特異な輝きを放つ一枚となりそうだ。

リリース情報
小瀬村晶 × 井口寛
AL『Reach for NAGA』
配信日:2026年2月6日(金)
先行シングル:「Calm in the Night」配信中
