Dirtybird 20周年を締めくくる“異端のビート”──ブラジル発HeyDoc!が新EP『Da Beat』をリリース

Flight Week Brazilツアーの熱気とともに放たれる最新作

ブラジル出身のプロデューサー/DJ、HeyDoc!が、名門レーベルDirtybirdの20周年アニバーサリーを締めくくるEP『Da Beat』をリリースした。本作は、彼が出演中のFlight Week Brazil Tourの真っただ中で投下された2曲入りEP。フロアの温度を一段引き上げる、躍動感に満ちた一作だ。

遊び心と中毒性が共存するDirtybird直系サウンド

タイトル曲「Da Beat」は、ジッパーのように刻まれるリズムと大胆なサウンド・アクセントが絡み合う、ヒプノティックかつコミカルなトラック。一方の「Astro Dance」は、よりディープでグルーヴ志向。夜更けのダンスフロアを想定した、止まらない推進力を持つ楽曲に仕上がっている。

予測不能でありながら身体に直結するビート感覚は、まさにDirtybirdの真骨頂。2曲というミニマルな構成ながら、レーベルの20年にわたる“型破りな精神”を鮮やかに体現している。

ブラジル・クラブシーンの現在地を映す一枚

Dirtybirdは近年、Bruno FurlanやRibguga、BadComppanyといったブラジル勢のリリースを通じ、同国のクラブカルチャーを積極的に世界へ発信してきた。『Da Beat』は、その流れを象徴する作品であり、ブラジルのダンスミュージックが持つ柔軟さと独創性を、グローバルな文脈へと自然に接続している。

“音楽は心のための薬”──HeyDoc!という存在

HeyDoc!は、常にリスナーの予想を裏切るリズムと緻密な音作りで知られるアーティストだ。自らを「心のための薬を作る存在」と表現し、自閉スペクトラム当事者としての感覚を音楽に昇華してきた。

2021年にDirtybirdのサブ・プラットフォームBirdfeedから「Netero」をリリースして以降、本作『Da Beat』でついにメインレーベル・デビューを果たしたことも、大きなトピックと言えるだろう。

Dirtybirdの20年、その“遊び続ける精神”の現在形

2005年の設立以来、FISHER、Justin Martin、Walker & Royce、VNSSA、Black V Neckら数多くの才能を世に送り出してきたDirtybird。『Da Beat』は、その20周年を祝うラストピースとして、レーベルが一貫して掲げてきたオフキルターで風変わり、しかし愛すべきダンスミュージックの精神を鮮明に刻み込んでいる。

ブラジルから放たれたこのEPは、Dirtybirdの歴史に対する“完璧な締めくくり”であると同時に、次の20年へ向けた軽やかなキックオフでもある。

作品情報

HeyDoc! – Da Beat EP

  1. Da Beat
  2. Astro Dance

Dirtybird 20周年という節目にふさわしい、ユーモアと推進力に満ちた一枚。フロアで鳴らしてこそ真価を発揮する、このビートをぜひ体感してほしい。

Buy / Stream Da Beat
https://dirtybirdrecs.ffm.to/dabeat

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