デ・ラ・ソウル、9年ぶりの新章へ──レジェンドが描く“未来のクラシック”『Cabin In The Sky』がついに解禁

NAS主宰Mass Appealから放たれる、ヒップホップ史の続編

ヒップホップを再定義した伝説的グループ“デ・ラ・ソウル”が、実に9年ぶりとなるニューアルバム『Cabin In The Sky』をリリースした。本作はNAS率いるレーベルMass Appealが手掛ける“Legend Has It”シリーズ第6弾として登場し、デ・ラにとって10作目のスタジオアルバム。80年代末からカルチャーを変革してきた彼らの新たな旅が、ここから再び動き出す。

ピート・ロック、プレミア、NAS、Q-Tip…ヒップホップ黄金時代を築いた名匠が集結

本作のクレジットを眺めるだけで胸が高鳴る。プロデューサー陣にはピート・ロック、DJプレミア、Supah Dave Westが名を連ね、ゲストには NAS、Q-Tip、キラー・マイク、スリック・リック、ブラック・ソート、コモン、ビラル、Yukimi Nagano(Little Dragon) といった錚々たる面々が参加。これまでのレガシーを尊重しながらも、ソウルフルで豊かなサウンドテクスチャーをまとい、まさに“デ・ラ・ソウルの現在地”を刻む作品に仕上がっている。

先行曲「The Package」&「Day In The Sun」が示す、新たな温度とストーリー

リードシングル「The Package」はPete Rockによる温かみのあるソウルフルなプロダクションが光る1曲。
ノスタルジックな質感と現代的なグルーヴを架橋し、ヘッズから新規リスナーまでを惹きつけている。

さらにQ-TipとYummy Binghamを招いた「Day In The Sun (Gettin’ Wit U)」は、感謝と温もりが根底に流れ、アルバムのテーマ性を象徴するハイライト。聴き終えた後に心が少し軽くなるような、De Laらしい“優しい強さ”が宿るナンバーだ。

アルバムを開くのは“点呼スキット”──デ・ラの物語はまだ続く

「Cabin Talk」で幕を開ける本作は、彼らの作品に欠かせない“遊び心”が早くも全開。懐かしさと暖かさをまとったスキットによって、長年のファンなら思わず笑みがこぼれるはずだ。この瞬間、聴き手はデ・ラ・ソウルという“家族”の物語に自然と迎え入れられる。

Pos & Maseoが語る、“勝利”と“継承”としてのアルバム

Posdnuosは本作についてこう語る。

「このアルバムは勝利であり、癒しであり、創造する喜びそのもの。
長い道のりのすべてが、この瞬間に続いていた。」

そしてMaseoは、故Trugoyへの深い思いを滲ませる。

「デイヴの魂はこの音楽の中に生きている。
これは人生の音楽であり、家族の音楽。
あらゆる世代に届く作品だ。」

Trugoyの不在を抱えながらも、De La Soulは“3人”としての物語を音楽の中に刻み続けている。

デ・ラ・ソウルとは──常に“新しい地図”を描いてきた3人組

1989年の名作『3 Feet High And Rising』でデビューし、ジャズラップ/オルタナティブヒップホップの発展を牽引。
Gorillaz「Feel Good Inc.」でグラミーを獲得し、2016年の『And The Anonymous Nobody…』ではグラミーノミネート──歴史を更新し続ける生きるレジェンドである。

『Cabin In The Sky』は、未来へ手を伸ばすクラシックだ

今作は単なる復帰作ではない。ヒップホップの“温度”を変えてきた彼らが、再びこのジャンルを揺らすための、静かで強い宣言のように響く。デ・ラ・ソウルが描く次の空──その旅路は、まだ終わらない。

ニュー・アルバム『Cabin In The Sky』配信中

配信リンク:https://de-la-soul.sng.to/cabin-in-the-sky

レーベル:Mass Appeal

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