
伝説のスタジオと老舗ギターブランドがついに交差
Gretsch®とAbbey Road Studiosが共同開発した限定モデル『Limited Edition Abbey Road Studiomatic™』が、2025年11月20日に発売される。レコーディング文化を革新してきたAbbey Roadと、クラシックから現代まで幅広いギタリストに愛されてきたGretsch。音響へのこだわりを共有する二つの象徴的ブランドが手を組んだことで、“録音のためのギター”を標榜する新たな基準がここに生まれた。
本モデルは、Abbey Road Studiosから史上初となる“Recording Studio認証”番号「RS 201」を付与された特別な一本である。これまでマイクやコンソールには付けられてきたRSナンバーだが、楽器に与えられるのは今回が初めて。スタジオの革新の系譜にギターが加わる歴史的瞬間といえる。


“Rumble Filter”の継承──ギター内部に宿るスタジオ技術
Studiomatic最大の特徴が、ギターのシグナルパスに組み込まれたAbbey Road由来のフィルターテクノロジーである。1950年代、EMIのエンジニアたちがレコーディング時に不要な低域を排除するために開発した「RS 97 Rumble Filter」。その発想を現代ギターに落とし込むべく、GretschとAbbey Roadは回路を共同設計し、複雑なアレンジでも濁らず、ミックスにすっと馴染む明瞭なトーンを実現した。
薄型ホロウボディ構造とFilter’Tronピックアップの組み合わせにより、ヴィンテージの風合いと現代的なクリアさの両立にも成功。自宅、ライブ、そしてスタジオ——どんな環境でも“Abbey Roadサウンド”を指先から操れるギターに仕上がっている。

Gretsch × Abbey Road──クラフトマンシップと革新の邂逅
手工芸へのこだわりを貫くGretschの歴史は、ジョージ・ハリスンをはじめ、数々の伝説的プレイヤーに愛されてきたことでも知られる。一方Abbey Road Studiosは、ケイト・ブッシュ、フェラ・クティ、Oasis、エイミー・ワインハウスなど無数の名盤を生み出す現場として、ステレオ録音の確立やADT開発など、レコーディング技術のイノベーションを牽引してきた。その両者が、ギターを“レコーディングの武器”として再定義する ── それがStudiomaticである。
FMIC最高製品責任者マックス・ガトニックはこう語る。
「GretschとAbbey Road Studiosが持つ価値観は<サウンド><フィール><革新>という一点で一致しています。『RS201 Studiomatic』は、レスポンスが良く、豊かな響きを持ち、プレイヤーの創作意欲を刺激するギターです。レコーディング文化の歴史とつながりながら、新しいサウンドを切り開く一本になりました」。
Abbey Road Studiosのジェネラルマネージャー、ジェレミー・ハッフェルマンもこう続ける。
「この楽器はGretschとAbbey Roadの親密な共同作業の結晶です。RS 201の付与は革新の証であり、『Studiomatic』がAbbey Roadの新たな歴史に刻まれた瞬間でもあります」。


“録音するギター”という新しい発想
Studiomaticは、単なる高品質ギターという枠を超え、プレイヤーやプロデューサーが自身の音像を精密にコントロールするためのツールとして設計されている。ミックスの中で埋もれず、それでいて主張しすぎない。現代的なレコーディングの要求を理解したギターであり、GretschとAbbey Roadが提示する“創作の未来”のモデルケースでもある。
開発の舞台裏はGretsch公式YouTubeチャンネルで公開中。両社のエンジニアがパーツを送り合い、細部まで議論を重ねる姿は、Studiomaticを形づくる情熱そのものである。

製品概要
製品名:Limited Edition Abbey Road Studiomatic™
市場想定売価:253,000円(税込)
発売日:2025年11月20日(木)
国内取扱店:Gretsch 正規取扱店
